暴落

上海市場の下落に端を発する世界同時株安、これもマーケットの値動きによってのみ利鞘を稼ぐ投機筋からすれば、「織り込み済み」の出来事だったのかもしれない。
オリンピックを前に建設ラッシュを迎え、「バブル」好景気に沸く中国。
圧倒的な人口を後ろ盾に、まさに「右肩上がり」の上昇をしていたとは言え、所詮は社会主義国家が資本主義の仕組みを取り入れたに過ぎない。
今回の下げにしたって、「中国政府が株価の抑制政策を取るかもしれない」という憶測から来たという説が有力だ。

そもそも通貨さえも今だにコントロールしようとしている国のこと。
株価さえも、政府の統制下に置かなければ気が済まないという推測も分からないでもないが、そもそもろくすっぽ情報開示もしていない国有企業に投資できる方がどうかしているのだ。
ましてそれが、最高値を日々更新して鰻登りなんて、妄想ですよ妄想。

いつかは実力以上に積み上がった部分の調整が必要となり、誰かが言うまでもなく調整される。
だからギャップはあまり大きくなる前に、こまめに調整された方が痛みは少ないのだが、超短期的な値動きにより、通常よりも複雑な手法で利殖する投機筋だけは、上げでも下げでも大きい波を好む。
その圧倒的な額の資金によって、市場が踊らされただけのハナシなのだ。
今回の暴落で、ボロ儲けした組だって居るだろう。

投資とは本来、成長が見込まれる企業に対してするものであって、株価の値上がりが見込まれる企業にするものではない。
株価の値上がりは企業の成長により、結果として生じるもの。
ソコんとこさえ間違えなければ、暴落も怖くないし損切りも必要ない。
むしろ割安になった株を仕込むチャンスとも言えるのだ。
こんな一時の調整に大騒ぎして、その原因をこねくりまわしているヒマがあったら、金策を講じてネタを仕込もう。

そんなワケで東京スター銀行が扱いを始めた、「リバースモーゲージ」がとっても興味あったりする。
毎月基準金利プラス2.8%の利息を払い、元本の返済は借り主の死亡時に現金または担保の住居にて。
魅力的だ。
「投資・投機にはお使い頂けません」とあるが、カネに色が付いているワケぢゃなし、どうやってそれを判断するのだろうか。

ちなみに今週の見出し大賞は、週刊新潮さんの、『「もう政治利用はやめて」「拉致被害者」家族に批判された「安倍首相」』に決定。