誰がアベレージだ

小学生の頃から成績優秀で、中学校に入ってからも「1位」ではないながらも常にトップクラス。
これといった受験勉強をすることもなく地域で一番の進学校に合格。
ソコでも3年間トップクラスの成績を修め、英和辞典の「none」の用法に「彼に敵うものは誰もいない」みたいなフレーズを見つけては、赤ペンでアンダーラインを引いていた。

最初に挫折を覚えたのは現役で望んだ大学受験で、数学の出題についてその解法すら浮かばずに90分アタマを掻きつづけたトキだろうか。
それとも、いつも目の上のタンコブだった同級生が、ストレートで東大に合格したトキだろうか。
紆余曲折の後入学した大学に、自分よりも成績が下だった同級生が「先輩」としていたトキだろうか。

いずれにしても当時から、「自分は他とは違う」という意識だけは今でも持っていて、それが無くなったら凡人として埋もれてしまう、という一種の強迫観念にも似た考えがアタマの片隅にいつも残っている。
受験に失敗して、あれだけ世間の広さと自分の平凡さを思い知らされても、だ。

そんな苦々しい思い出が蘇ってくるのが、毎週週末にラジオから聞こえてくる「あ、安部礼司http://www.tfm.co.jp/abe/)」だ。
平均的な34歳のサラリーマンである主人公・安部礼司のハナシは、ほぼ同年代のワタシにいちいちハマる。
「ちょい肥満」であったり、いちいち語尾に「ッス」と付く後輩がいたり、普段着は結局ユニクロだったり。
そして流れる曲も、いちいちツボだったりする。
先週かかったのが、
1.SELF CONTROL / TM NETWORK
2.働く男 / ユニコーン
3.Return to Myself / 浜田麻里
4.それが大事 / 大事MANブラザーズバンド
5.GLORIA / ZIGGY
6.おどるポンポコリン / B.B.クイーンズ
7.WIPE OUT / FAT BOYS
いちいち「あ、懐かしい」と反応してしまう自分がいる。
で、「思えばオレも平均的な30代、中年なのかなぁ」なんて感傷に浸ってしまいそうな自分を、「いやいやそうぢゃない、オマエは選ばれし者だ」と毎週鼓舞している。

なら聞かなけりゃいいぢゃん

なのだが、なんとなーく日曜の午後は、山下達郎から福山雅治ときて「安部礼司」の流れが、出来上がってしまっていたりする。
そんな「アベレージ」にならないように、なんてブログを書いていて、安部礼司の寝る前の日課も「ブログ(安部礼司の公式ブログhttp://www.tfm.co.jp/abe/blog/)」とか言われてまたヘコむ。

登場キャラクター:大場嘉門部長のプロフィール「安部のフツーさこそが全国的なヒット商品を産む、と睨む大人な上司。」を信じて、今日も行くとするか・・・