禿

掲示板で「禿」とは、ソフトバンク社社長の孫氏ひいてはソフトバンク社自体を指して使われる隠語だが、そう使われる時には多少なりともアンチ的な意味合いが含まれる様だ。
世紀の巨額買収報道に続いて何かと物議を醸した0円広告と、その広告戦略のしたたかさには感心してしまうが、未曾有の黒字計上から「携帯電話事業がこんなに儲かるとは思っていなかった」と思わずコメントしてしまうあたりからも、公正取引委員会の指摘が当たっていた部分は多分にあったのだろう。
今その「したたかさ」に、ちょっとムカついている。

「なんだかんだでタダになります」
そんなキャンペーンガールのオネエサンの言葉を真に受けたワケではないが、たまったポイントと分割払い契約により、最新式の3G携帯が初期費用0円で手に入るとあって、機種変更したのが去年の暮れ。
ハナシには聞いていたCDMA方式の通話は途切れもなくクリアで、メモリ容量の増えたアプリは多彩。
やってみたかった「着うた」も解像度の高いカメラも申し分ないものだった。
そして肝心の料金が、毎月なんたらボーナスやらかんたら割引やらが適用されて、「むしろ安くなっていた」のだから文句はないだろう。

不満と言えばショップの待ち時間の長さくらいのものだった。
それがここ最近、請求金額が増え続けてムカついているのだ。
なんたら割引やらかんたらボーナスが無くなって、目立ってくるのが3G携帯のパケット通信料の高さ。
もちろんパケット通信料も「定額」プランになっているのだが、請求金額は最大課金額にへばり付いたまんま。
それに「し放題」を謳っておいて、メール読み出しは従量課金とか、PCサイト閲覧はオプション料金とか、やたらと例外が多いのだ。

携帯が「携帯電話」とよばれずに「ケータイ」とカタカナで呼ばれるようになった背景には、「話す」こと以外への用途の変化があるなんて言われているが、閑散期の通話料無料から「安い」イメージを定着させ、今やメインとなる通話以外の機能については他社と足並みを揃える。
まあ、企業戦略では「当たり前」と言えばいかにも当たり前のコトなのに、相手が彼だと頭に来るというのは、メディアでの露出の多さから来る親近感かも知れない。

ともかく、税金のように毎月徴収する携帯電話料金だからこそ、「禿」がなんとかしてくれないかと思う。
本当の価格破壊、「禿」はやってはくれないのかな。
禿、頼むよー