マイミク切り

会員からの招待メールが無ければ会員になれなくて、仲間内で秘密裏に招待されない「MIXI八分」なんてのが居た頃は、SNSとしてのMIXIの存在価値もあったろうし、盛り上がってもいた。
しかしながらその存在がメジャーなものになり、広告料収入を得るビジネスモデルで株式上場を果たせるようになってしまっては、その「会員限定サービス」というSNSとしての付加価値がなくなり、と同時に盛り上がりも下火になる。
会員数を増やす為に鋭意努力してきた運営会社としては、なんとも皮肉な結末ではある。

そのMIXIに関して最近よく話題になるのが、「マイミク切り」について。
ちょっとしたやり取りがあったというだけで、面識もないのに安易に「マイミクシイ」に登録してしまって、「マイミクが日記を更新したら、必ず読まなければならない」、そして「足跡を残したら、必ずコメントを寄せなければならない」という、MIXIというサイトに流れる暗黙のルールに苦しめられ、そのつらさからマイミク登録を削除しようとするのだが、その行為を相手が不快に思い、時に嫌がらせまで受けるというハナシだ。
嫌がらせにまで発展するのは、会員がマイミクシイに登録されている人数を競うというか、多くのマイミクシイを持つことがステータスというか、そういう空気感によるものらしい。
いわゆるコレクター的な要素があるというコトだろうか。

ログインしなければ中の日記は閲覧できず、ログインした時間は記録として残る。
この機能から、「平日の日中とか、深夜にログインすると人目に悪い」なんて下らないトコロを気にするヒトがいる。
こうなってくるとなんとも使いにくいサイト極まりないのだが、閲覧した日記には「足跡」が残り、見知らぬ利用者の足跡が残されると、ほとんどのヒトがその足跡を辿って主の元へ訪問する。
この機能を利用して「mixiで月収93万円」なんてコピペはネット上に充満していて、ほぼ毎日のように見知らぬヒトからそういうタイトルのメールを受け取るし、ほとんどネットに触れないウチのオヤジから「これはどうなんだ?」と聞かれるほどだ。

となれば、その「足跡機能」だけがあればいいんぢゃね?とは誰しも思うコト。
で、ソレを可能にする「多数のブログを横断する足跡システム 『あし@(あしあっと)』」というのが出来たらしい。
曰く、

あし@を簡単に説明すると、これまで同一ブログ、同一サービス内でしか実現できなかった閉鎖的な足跡の機能を、特殊な技術を使うことで開放し、色々な会社が運営している多くのサービスをまたがって足跡機能を利用できるようにした画期的なサービスです。
というコトで、
足跡を残したユーザーのプロフィールを閲覧したり、伝言板に書き込んだり、友達申請機能、友人間でのミニメール機能や、特定ユーザーの足跡を残さないようにするスルー機能など、コミュニケーションを促進する機能が多数実装
となっている。
おそらく最後の「スルー機能」というのが、前述のMIXIにおける問題点を考慮したものと思われ、これで残すほうも残される方も、任意で足跡を残すことができることになる。

利用するにはもちろん「あし@」に登録する必要があるワケだが、特許を出願しているこのサイトが圧倒的な登録者数のMIXIに取って代わることができるかどうかは、非常に興味があるトコロだ。
プラグインで重くなり過ぎたブログも問題あるけどね。)