チンケなお食事券

dubrock2007-11-30


かつて「天皇」とまで呼ばれていたという守屋前次官が、奥方ともども逮捕された。
容疑は400万円足らずの金銭の授受と、500万円相当のゴルフ接待。
「500万相当のゴルフ」って言ったって、自社で持っているゴルフ場でのプレイがほとんど、それを「近隣でプレイしたら」と換算しているに過ぎない。
かつてこのオトコをクビにするのにこれといった根拠を示せず、結局喧嘩両成敗で大臣がその職を追われ、今なお現職の大臣の進退問題に発展する否やと騒がれている割には、なんともチンケな容疑ではないだろうか。
「巨悪を糾弾する鬼の東京地検特捜部」をもってしても、立件できる罪状とはこんなものなのだろうか。
そういえば「検察の元トップと日弁連のトップが組んで、『北』に利益誘導か!?」なんて騒がれた事件も、尻すぼみにグズグズな解決しかできなかったままである。
しかるべき機関が世間を騒がせるような大規模なガサ入れを行なったのだから、「成果があったのがなかったのか」についてもキチンと報告する義務があると思うのだが、どうだろうか。

「兵器」という特殊な物品の調達を行なう。
そんな理由で割高な装備品の調達予算を組んできた防衛庁にとって、その納入にからむ便宜供与というのは彼以前から問題にはなっていた。
官製談合で官民双方の担当者がゴッソリ挙げられたコトもあった。
そんな騒動後のヒトだから、見返りに与えられた「便宜」もチンケなもの。
次期輸送機「CX」のエンジン納入、それを一任で決定したというワケでもなく、納入業者の中抜き反対や、納入実績のない業者との随意契約などを、まあ「不自然にプッシュしていた」という程度。
それで「天皇」とは、本家本元が聞いて呆れる体たらくだろう。
官製談合騒動後の便宜供与など、所詮その程度のものだというコトだ。
そもそも、通常2年を限度に交代するべき事務方のトップを、4年を超える永きに渡って任せていた任命権者にこそ、その責任はあるハズだ。
「2年まで」と決めたのは、つまりはこういうコトになるからであって、やっぱり2年を超えてからその「不適切な関係」が始まっていたようである。

このオトコと宴席を共にした、しないで、現職の大臣を証人喚問だ、進退問題だと騒いでいる。
出ていたのなら出ていたと言えばいいだけのハナシなのだが、どっちにしてもこれもチンケなハナシだ。
それとも、その会合に出ていたコトがバレれば、芋づる式にあんなコトやこんなコトが露見するとでも言うのだろうか。
「逮捕者と同席した」というだけで、現職の大臣を追い込めると思っている方も甘い。
まあたたいした証拠もなしに・・・
そんなコトバしか浮かんでこないのである。

これから年末にかけて、コンビニ強盗など物騒な事件が多くなる。
たった数万円の為に「強盗犯」になるヒトがいる。
どうせ盗るなら・・・
そう思ってしまうのは、ワタシだけだろうか。