行けばわかるさ
先週開花した桜は連日続いた陽気で一気に満開となり、日曜日には雨の予報。
となれば、
行くのは土曜日しかないでしょう、
というコトで、東名高速を一路西へと向かったワケであるが・・・。
西へと向かったその目的地は「伊豆」。
別に伊豆まで行かなくても、そこここで桜なんか咲いているでしょうと言われてしまうのだが、観光ガイドに載っていない桜の名所、絶景を、何の変哲も無い道端に見つけた時のヨロコビというのは、やっぱり行ったヒトにしか分からないものがあるだろう。
では何故伊豆なのか。
南房総出身なので、房総半島の景色は見飽きた、というハナシもあるが、房総との決定的な違いは「海の近さ」。
東名から小田原厚木道路を経由して、真鶴道路の手前で海に突き当たった時のインパクトと言ったら。
もうそれだけで感動モノなのですよ。
ココから真鶴道路に入らず、国道135号線沿いを行くとチラホラと桜の木が現れ、ソレは根府川駅前あたりで一回目のピークを迎える。
さらに進むと、伊豆独特の高低差のある崖上から、桜越しに海を見下ろすビューポイントが幾度となく現れる。
これが写真にしてしまうと、イマイチ伝わりにくいのが残念でならないのである。
線路脇の満開の桜を見上げたトコロで旧道は終了。
真鶴道路との合流に加えて、こういう時にやっちまう交通事故も相まって135号線は大渋滞。
本当は河津あたりまで下りたいトコロなのだが、予定を急遽変更して、湯河原温泉を箱根に向かって登ってみることにする。
熟年夫婦が浴衣姿で歩いていたりなんかして、「定年退職して旅行かな」と勝手な想像を巡らせながら温泉街を抜けると、「湯元」と呼ばれる地域となる。
ま、このテの景色で言えば日光東照宮の脇の方がキレイだし、水のキレイさ、霊験とかいうハナシで言えば鬼怒川から湯西川あたりに軍配が上がる。
とはいえ、偶然見つけた不動滝に立ち寄ると、
「出世大黒尊」なんてのまで見つけてしまって、ちょっとトクした気分になる。
気を取り直してさらに進むと、道は「つばきライン」と名付けられた山道へ。
桜と椿を同時に楽しみながら登りきると、展望台から初島を見下ろす絶景が待っていた。
そしてその先には箱根、ターンパイクビューラウンジがあり、幸運なことに富士山まで拝むことができた。
これが高性能なデジカメなら「くっきり」なんだろうけど、「なんとなく」しか写せなかったのが残念。
そんなワケで、「伊豆で花見」のハズが「箱根で富士見」になった今回のドライブ。
そういう行き当たりばったり的な部分も含めて、「行けばわかる」楽しさなのではないだろうか。
今年こそはと思っていた「石神井」と「多摩上水」にも、桜があるうちに行ってみたいと思う。
今年こそは。