不法入国は犯罪です

dubrock2009-04-19

フィリピンから不法入国した二人が日本で子供を生み、十余年の後に不法滞在が発覚。
強制退去処分が決まるが、日本で生まれ育った子供が日本語しか話せないから「可哀相」と騒がれたハナシ。

マスコミは、「人道的見地」から一家3人への特別在留許可、という結論を導きたかったらしいが、認められず両親は送還。
一人在留を認められた娘が「親の妹夫婦」のトコロに引き取られるコトとなった、というが…

妹夫婦??

も日本に居るの?

この辺りからこのハナシの雲行きは怪しくなっていくのである。

親二人は時期を近くして別々に偽造パスポートで入国。
この時点でフツーは「アウト」である。
後に生まれた子供が日本語しか話せず、送還されてもフィリピンでの生活が困難と推察される。

だからどうした?

と言いたいトコロだが、優しい入管は子供に特別在留許可を出し、「1人で残る」か、「家族と送還」か、選ぶように求めた。
かなり寛大な処置ですよ。

これに、両親は
「判断出来ない」
と回答をズルズル先延ばしし…

もうね、この時点で強制送還でも良かったと思うのです。
ところがこの辺りからマスコミも騒ぎ始めた。
「これはネタになる」と。
カメラの前で「一家離散」なんてコトになったらナニ言われるか書かれるか。
入管もグッと我慢だったのですよ。

メディアを味方に付けたまでは良かったが、こうなると不法滞在者の常套手段「そのうちにフェードアウト」が使えない。
決められた期日にはマジメに出頭しなくちゃならなくなってしまったのである。

「マジメな就労態度」を盾に在留許可を取り付けようとするも…

そうだよね。
そもそもが「偽造パスポートによる不法入国」なんだから、就労自体認められたもんじゃない。
もっとも、日本国籍を持ちながら納税はおろか就労すらしてない輩が多い昨今、「十余年マジメに働いてきた」というのは素晴らしいコトではあるが。

でも、報道のされ方がどうも偏っている。
全国紙の「社説」でまで外務省の対応を批判するほどだろうか。

で、ようやく先日である。
自民党赤池某という議員がこのことについて質問し、今回の夫婦だけでなく、双方の親族に不法入国者がゾロゾロ居る件について追求したのである。

「風向きが変わってきた」
とはこのことだろう。

素性を偽って他国に渡航することを厭わない人たちに、何の便宜が必要なのか、と。

「確かにその通り」

そう思っていたのは、ワタシだけではないハズなのである。

介護士などの、東南アジアからの受け入れが可能になったが、その実態が頓挫しているらしい。
日本語などを学べる環境を作るという、受け手側の負担が大きいのも一因だという。
就労後の試験に受からないと、本国送還というのもネックだとか。
また、他国は「英語が話せればOK」なのに、「日本は日本語必須」というのも障壁らしい。

何にも増して、当の日本人がやりたがらない「介護」でなら、「日本で働いてもいいよ」という上から目線が、受けないのではないだろうか。

それ以外の職種では就労ビザなんか取れなくて、そんな不法就労の皆さんで持ってる建設現場ばっかりで、一概に「出ていけ」とも言えない状況ではあるのだが、でも不法入国は犯罪であって、やっぱり「ちゃんとしよう」っていうそういうハナシなのである。