10年先の地球環境よりも、来月の財布が大事

プリウスをレンタルして、1200キロほど走ってきた。

このハナシ、既出なので取り立てて書くつもりも無かったのだが、この記事:EV高いよ…じゃあ改造してゲット! ガソリン車から100万円で 東大教授指南(産経新聞) - Yahoo!ニュースを見て、ついでにデロリアンEV化計画なんてサイトを見て、触発されてこの記事を書いている。

前回の検証で、「24時間のレンタルで1000キロ走ればペイできる」というのは分かっていたので、細かい数字の検証はなしである。

「なし」ではあるが、・・・

借りた当日に、“GW前恒例・GS一斉値上げ”というのが行われて、ガソリンの店頭価格が一気に10円近く上がっていたので、非常に気分の良いドライブとなった。
誰も、10年先の地球環境なんか考えて、エコカー乗ってはいないのである。

今回重宝したのは、旧型プリウスに装備されている「EVモード」ボタン。
なんでも「新型プリウス」には、「パワーモード」ボタンというのが装備されていて、

「押すと2.5リッタークラス並みの加速」

が味わえるとセールスマンイチオシらしいのだが、それとは真逆の機能である。

基本、旧型プリウスの動力用バッテリーというのは、常時フル充電に近い状態を維持している。
(ちなみに100%のフル充電となると、「回生失効」という現象が起きるそうな。
http://delorean.tumblr.com/post/444420821
そのバッテリーを利用して、「エンジンを掛けずに数百メートル走ってしまおう」というのが「EVモード」ボタン。
説明書には「5〜600メートル走る」とか書かれていますが、実際にはそんなには走れません。
しかも、エンプティまでバッテリーを使い切ってしまうと、その後しばらくはエンジンが始動して充電が行われるので、ぜんぜんエコでもありません。

でも、そんなコトはどうだっていい。

訪問先に到着して、庭先に乗り入れたトコロから「EVモード」スタート。
車を音も無く進行し、誰も到着に気付きません。
そして用事を済ませ、再び乗り込んだ時に改めて「EVモード」。
音も無く動き出すその姿はあたかも電気自動車のようで、お見送りの中高年はさぞかし驚くことでしょう。
大通りに出てスピードが上がると、フツーにエンジンが掛かっているなんて、知る由もないのです。

そんなワケで、「アイドリングストップ」、「回生ブレーキ」、「パワーアシスト」をハイブリッド車の3要件とするならば、この「EVモード」のみがインサイトにはできない芸当。
「音もなく走る電気自動車って、都会的でなんかカッコイイ」というそういうハナシである。

ちなみに、「 Mievで名古屋まで長距離ドライブ」というテレビの企画を見たが、途中で電池が切れて散々な目に遭っていた。(車押してたよママン。)
「でも、燃料代が節約できました」とかそういうハナシではなくて、電気自動車ってそもそもがそういった使い方をしない乗り物。
奥さんが近所のスーパーに行って、フィットネスクラブに寄って帰ってくる為の乗り物なのである。

フジテレビのテキトーな番組制作に、ちょっと不満の今日この頃なのである。