切ると、来る

ずっと温めていたドラそばのカンチャンが、もう来ないと見切った途端に、来る。
麻雀をしたコトのある方なら、必ず一度は経験するコトではないだろうか。
そして切ったモノほど、続けて来る。

諸般の事情により出掛けられずにいると、考えも堂堂巡りとなり猫道にハマってしまう。
で、何かに駆り立てられるように、用事を見つけてそそくさと出掛ける。

出掛けた途端に、出先では出来ない内容のアイディアを思いつく。
「帰ったらしよう」
折角出掛けたコトだし、最初はそう思うようにするのだが、時間が経つほどにそのアイディアがとても素晴らしく、今すぐした方がいい、いや、「しなければならない」と思えて来る。
ついには、そんな素晴らしいアイディアを留めておいて、もし万が一忘れてしまったら、なんて考え始め、居ても立っても居られなくなってそそくさと帰ることとなる。

帰るとそそくさとその「アイディア」を実行に移すのだが、実際実行してみると意外に陳腐で、なんだか成果も期待できそうにないし、実行することすら馬鹿馬鹿しくなってくる。
さらには、こんなトコロに居ないで、「出掛けなくては」なんて思う様になってくる。
また、あれこれ訪問先も思い浮かび、居ても立っても居られずにまた出掛けるコトとなる。

出掛けたら出掛けたで・・・(以下略)

なんとも要領を得ないハナシなのだが、ワタシの日常ってほとんどそんなカンジ。
それはなんだか売れない小説家みたいだなと自分でも思うのだが。

麻雀は人柄が出るゲームだとよく言われ、またワタシもそう思う。
そして、麻雀というゲームは人生によく例えられ、それもそうだとつくづく思う。
ヒトの浮き沈みも、ゲーム運びの面白さも、途中経過と結果が大きく変わるコトも。
ホリエモンはゲーム序盤に役満上がったけれど、後にチョンボがバレただけなのだ。

出先で帰りたくなるようなヒラメキに出くわす度に、そんな「切ると来る」を思い出している。