谷垣禎一

『負けると分かっていても、しなければならない戦いがある』
事実上次期総理大臣を決める、自民党の次期総裁選挙。
それに『正式に出馬を表明』する日の朝一番で出演したテレビで、開口一番こう聞かれてしまう候補というのも、いかがなもんだろうか。

一部ではバッシングも始まっている安倍晋三氏が、『ほぼ当確』な状況では致し方ない成り行きではあるが、多少なりとも形勢を変えたい気持ちがあってのテレビならば、ぐっと堪えるしかないだろう。
この辺、ブライドがとても高く『負け戦』はしない主義であり、周りが強く推してくれなければ立たないという下馬評通りに、あっさり不出馬を決めた福田氏とは好対照だ。

70という年齢を考えれば、福田氏にとっては最後のチャンス。
どうせ勝てないなら次次回は無いのだから、もう金輪際諦める、というのも潔いハナシに聞こえるが、あっさりと安倍氏がコケた場合にはどうだろうか。
それでも今の下馬評に従うなら福田氏なんだろうが、その場合に今回出なかったコトはマイナスに作用しないだろうか。
ソコまで考えての、『もう諦めた』なんだろうか。

安倍氏安倍氏で、森派からの離脱を声高らかに表明して、『脱派閥』のコイズミ路線継承をアピール。
とはいえ、派閥のしがらみ以外にナニがこの二世議員にあるのか分からないが、『安倍派』への布石なんだろうか。

そんな思惑が交錯する中で、参加するコトに意義のある共産党候補的意味合いの強い谷垣氏の出馬。
なんだけど、次次回に繋げるライン作りと考えれば、あながち『共産党』とも言ってられない。

結局ナニが言いたいかと言うと、『やりたいならやりたいと言わなければ、いつまで経ってもやらしてはもらえない』というコト。
今のコイズミさんだって何度負けたコトか。
それこそが、『応援してくれる方』への礼儀でもあると思う。
福田さんの取り巻きの、立場ないだろ?

なんて、残念ながら自民党員ではないので、なんらの発言権も持たないワタシには、結果誰がなろうと何にも言えないワケだが、その結果の影響だけは受けるワケで、谷垣氏の言う『消費税10%』は果たしていいのか悪いのかは考えたりする。
日本を代表する策士達の騙しあいを『愉しむ』くらいがちょうどいいかも知れない。