炎の壁

『ファイヤウオール』というものがある。
インターネットなどのネットワーク環境に接続した場合に、悪意の第三者から不正な侵入をされない様、防御する機能だ。
WindwsもXPになるとその機能が強化されて、市販の対策ソフトを入れないと『危険な状態に曝されています』という、初心者にはショッキングな警告が出たりもする。

国が主導して、『ウイルス対策ソフトをインストールしてください』と盛んにアナウンスしてもいるので、インストールするのが一般的なのだが、小規模なネットワークを組む場合に意外にジャマになるので、個人的にはあまり好きではない。
そのファイヤウオール機能が、友好的なネットワーク関係をも意図せずブロックしてしまって、うまく動作しなくなる場合が多いからだ。

その場合でも、クライアントからすれば不具合は不具合なので、サポート要請(つまり『なんとかせい』と)となる。
その他の設定はなんともないのに、結果として不具合は出続けるワケだから、いっそ『ファイヤウオールなんかいらねえ』となるのだが、すると出るのが『コンピュータが危険な状態に曝されています』。
なんとも厄介なハナシだ。

ウイニーのウイルスによる情報漏洩は公的なものだけでなく、個人的な画像ファイルなども本人の意思に関係なく漏洩して、2ちゃんねるなどではあちこちで話題になっている。
そういうハナシもあって初心者からはウイルス対策ソフトの導入を相談されるのだが、そこで初心者に『以上の理由によってワタシは嫌いだ』といっても理解して貰えないし、回答にもならない。
で、『毎年カネ取られるけど、それでもいいの?』とだけ聞くようにしているが、こういう『恒久的な利権商売』は尚更嫌いだったりする。

そもそもウイニーみたいなファイル共有ソフトは情報を共有する為にあるものなんだから、ヒトの情報を共有したら(ウイルスの有無に関わらず)自分の情報も共有されて仕方のないもの、とは思えないのだろうか。

なんてファイヤウオールによるネットワーク障害に出くわす度に、心の中でブツブツ言っているワタシがいる。
そうそう、近々そんな『ファイヤウオール』が逆に必要な案件が出そうだから、そうなったら考えも変わるかも知れないな。