面目丸潰れ

やんちゃなイスラエルも、アメリカに言われれば大人しくなる。
それが、暗黙のルールのハズだった。

どんな戦闘状態であっても、国連施設などへの攻撃は差し控える。
それが、暗黙のルールのハズだった。

流浪の民ユダヤ人に安住の地を、はいいけれど、何もイスラム教の聖地に建国する必要は、無かったのではないだろうか。
なんて、地面を掘れば出てくる油が、1樽に何十ドルの値段がついて買われて行く。
黙っていても資金の流入する中東だからこそ、政情不安と紛争は不可欠で、ソコに武器需要が生まれる。

そうやって、濡れ手に粟で流れ込んだ米ドルが、先進諸国の兵器産業により回収される。
この仕組みをエンドレスで再現するには、恒久的に秩序を乱す要素が不可欠なのである。

高騰し過ぎた原油価格は、ついに石油メジャーへの『儲け過ぎ』批判へと発展し始めたが、その為に何十年も前から先行投資された途方もない資金を思えば、彼らが自らその利益を放棄するとは思えない。
いくら危険度が高いからとて、リスクを背負っているのはむしろ中間流通であり、確かに1バーレル80ドルは暴利かもしれないが、だ。

ライス長官のメンツだけでもぎ取った一時停戦も、期限前に攻撃再開で、アメリカの態度にも変化?
力で捩伏せる恐怖政治も、暴走し始めたイスラエルには通用しなくなったというコトだろうか。
先のイラク戦争から、アメリカを取り巻く環境も変わってきたのかも知れない。

アウェーで、しかもコテコテにスポンサーの付いた相手。
どんな試合展開であろうと、完全にKOしなければ判定では勝てない。
それが暗黙のルールなのだから、『負けは負け』なのかも知れない。

ただ、余裕しゃくしゃくのビックマウス君が、なりふり構わず必死のボクシングをした。
だからこそ、誰が見ても納得の行く判定が、本人の為になったのかも知れない。
先日の唄う次男の判定と同様に。

そんなコトまるで無かったかのケロっとした顔で、朝一番からテレビ出演の兄。
一番の屈辱とはこのコトなのかも知れない。

そしていつもは常識人ぶっているオヅラさんの、歯の浮く様な賛辞。
こういうのにツッコまないのが暗黙のルールだったとして、インターネットの普及がそれを阻む。

どうやらテレビを取り巻く環境も、変わってきたのかも知れない。