ホリエモン裁判

かのホリエモンの裁判がいよいよ始まった。
とはいえ、所詮は証券取引法違反であり、殺人などの凶悪事件で罪に問われているワケでもないので、その経過についてこれといった興味もない。
まあ「時代の寵児」と持て囃されていた絶頂期に逮捕に踏み切った、鬼の東京地検特捜部のメンツにかけても「有罪」の二文字は必須なワケで、そのあたり「お手並み拝見」といったトコロだろうか。
最後にババ引いて大損こいた皆さんが注目しているとかしていないとか言われているけれど、この人の有罪と個々の株主への損害賠償とはまた別のハナシなので、こんなもの見てる暇あったらとっとと提訴しなさいとでも言いたくなる。

合法を「シロ」、違法を「クロ」とするならば、その境界にあって未だ法整備がなされず、判別の付き難い領域が「グレー」となる。
彼がライブドア時代にやった「時間外取り引きによる大量保有」や、「TOBによらない経営権取得の為の市場内大量買い付け」などは、まさにその「グレー」ゾーンそのものだろう。
これを指南して市場操作した村上ファンド村上は罪に問われるだろうが、それはまた別の罪状なのだ。

最近ではそうでもなくなってきたと言われるけれど、それでも既得権益層がガチガチに保護された日本の経済の中では、なかなか「シロ」の領域で「金儲け」をするコトは難しい。
ソコには「斬新なアイディア」と「実行力」が必要であり、また「他社には真似の出来ない優位性」を常に保たなければ、既存の大手企業の資金力によって本格参入されるまでの商売となってしまう。
また「クロ」の世界も「金儲け」のニオイがプンプンするのだが、ソコの領域で商売をする「本業の方」が全国組織を築いて営業中なので、意外に稼がせてもらえないのが現実だ。

となれば、そういった既得権益層の居ない「グレーゾーン」に「しのぎ」の場を求めるのが当然の成り行きであり、「限りなく黒いグレーで金儲け」がワタシの自論でもあるのだが、ここに不幸にも「クロ」の嫌疑を掛けられて刑務所の手前まで行った人のハナシがある。
ホリエモンのようなビックネームであれば「独房」の特別待遇で迎えてくれるが、そうでなければ雑居房
逮捕状を取得する前の「任意」での事情聴取も現実は逮捕同然。
強制的に連行されれば警察署内の留置場にそのまま寝泊りするコトとなる。

突然の出来事になかなか現実が把握できないが、複数の容疑者と寝泊りと共にする雑居房には「しきたり」があるらしい。
トイレの際は小用でも座る、用を足している最中は水を流し続ける。
狭い房内でそれぞれが出来る限りのことをして、お互い快適に過ごそうという趣旨のことらしい。
これが送検されて拘置所住まいになると、水を流し続けられないので用を足している間中「う〜ん、う〜ん」と皆が大声を上げるらしいが、真偽の程はどんなもんだろうか。

曰く、「まっとうな人間なら、一度経験すればこんな経験は二度としたくないし、また経験していない人には、こんな経験は味わうべきではない」というコトだそうだ。
グレーゾーンを狙い過ぎるあまり「クロ」の嫌疑を掛けられるだけでも大変なコトの様だ。

特別扱いとはいえ、なんだかんだで3ヶ月も入っていたホリエモン
彼が次に考えるコトというのは、果たして何色なのだろうか。