田原総一郎

堀江氏がテレビ出演していた。
TPOを無視したカジュアルな服装は相変わらずだが、『IT企業の社長』という看板の無くなった今となっては、それも『そのへんに居るただのおっさん』くらいにしか見えない。
というか、彼の言動自体に以前のような光がなく、そんな状態で語られる『40歳を前に引退』話は、負け惜しみにもならない負け犬の戯言としか聞こえなかった。
まして『ソニーを買収する計画もあった』は、今となっては寝言でしかない。

自身の裁判が結審したとはいえ、判決前の今の時期にメディアに出てしまうのはいかがなものかと思うが、株式の半分を取られて大人げなく取り乱した側からすれば、晒しモノに是非とも出演して頂きたいトコロだろう。
ただ、出したトコロで法定内での供述が覆されるワケもなく、ただ裁判でのやり取りが繰り返されるだけ。
『発行した自社の株式の売却代金を、売上計上するのは違法だと知らなかった』なんて言い訳に終始では、肝心の視聴率は稼げなかっただろう。

保有していたライブドア株の売却益で160億の資産があり、その80億はファンドを作って宇宙旅行事業に投資している、なんて言われているが、どれほどの金額が隠せたのだろうか。
粉飾決算により被害を被った株主はライブドアに損害賠償を求めているが、その賠償額と堀江氏の有罪が確定して、ライブドアが堀江氏に賠償を求めるのは、いったいいつになるのだろうか。
刑事罰だけでは、残念ながら彼の財産を全て取り上げるコトは出来ないだろう。
『やったモン勝ち』とはいえ、それでも今だにヒルズで合コン三昧、では釈然としない。

で、それよりも何よりも不快なのが、そんな堀江氏に質問する田原総一郎氏。
番組の進行上次の質問への布石として、回答を誘導したい気持ちは分かるが、その余りの歯切れの悪さは聞くに耐えない。
酔っ払った大島渚氏と野坂氏なら容易に誘導でき、番組的にも盛り上がったのだろうが、散々検察とその種のやりとりをしたシラフの堀江氏が、得意の『激昂』すらするワケがない。
それをなんとか失言させようと苦心惨憺する様がありありと見て取れて、不愉快極まりないのだ。

『全部ゲロした宮内氏が内定している再就職先』なんて週刊誌の見出しも気になるが、タレント活動しそうな堀江氏の今後以上に『日曜日の朝の顔』もなんとかしてほしいものだと思う。
そういえば、吉川ひなのもケロっとしてテレビに復活してたなぁ。
当時を根掘り葉掘り聞き出す企画、なんての出来るヤツは誰かいないんだろうか。

堀江里沙/ありがとう
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