アクセルワイヤーの調整

周辺には『コレを調整すると、切れる』というジンクスも囁かれるが、工場出荷時からあまりシビアに調整されていないのがアクセルワイヤー。
とはいえバイクに限らず車でも、『ドライバーの意思を伝えるもの』であるので、適度に調節しておくコトが快適ドライブの秘訣だろう。
ただそんなに変化のある場所でもないので、何度も調整が必要ならそれはすなわち『ワイヤーが伸びている』のであって、そういう意味では『調整すると切れる』もまた真なのかも知れない。

バイクの場合はアクセル付近から伸びる2本のワイヤーのどちらかに、写真のような調節部が付いている。
ワタシのバイクの場合にはゴムのカバーが付いていた。
車の場合はワイヤーは1本で、たいていエンジンルーム内のスロットル付近に、この調節部が付いている。

アクセルワイヤーの調節部調節方法は調節部のロックナット(幅狭のナット)を緩め、調節ナット(幅広のほう)を回して調節する。
たいていは『緩める方向』に回すとアクセルの『遊び』が少なくなるが、この辺は単純な構造なのでよく見てもらえば分かるだろう。
注意点は『タイトにしすぎない事』。
締めすぎるとアクセルの戻りが悪くなり、アクセルが開きっぱなしになってしまう。
人生もアクセルワイヤーもほどほどの『遊び』が必要なのだ。

ちなみにバイクをいじっているとよく、『どっちに回せば緩みますか??』という質問を受けるが、どのネジも『時計回りに回すと締まる』というのが大原則なので、緩める場合は『反時計回り』となる。
たまに回転部分などで時計回りに回すと緩む『逆ネジ』が使われたりするが、素人はまずお目にかかれないだろう。
大きめのトラックの、右側のホイールナットなどが『逆ネジ』の代表例だが、これとて慣れていなければそれに気付かず、『みんなで一生懸命締めていた』なんてコトもあるから知らなくても心配に及ばない。

また、バイクのアクセルワイヤーはなぜ2本なのかというと、アクセルの『閉』はバネの力によるものが多い。
車に比べチャチな構造のバイクでは、全開にしていると『はりつき』という症状によりアクセルが閉じなくなるコトがある。
これはクラッチのないスクーターでは大問題だ。
それで、アクセルを閉じるワイヤーと開けるワイヤーの2本となっているのである。

そんなこんなで多少遊ぶ程度に調節出来たら、早速試乗に出掛けてほしい。
『遊び』がない分、ダイレクトに加速する快感を味わってもらえるものと思う。