一富士二鷹三茄子

越年でひいていた風邪も快方へ向かい、久しぶりに夢を見た。
それも漁船で魚釣りに出掛け、大漁で寄港する夢。
釣れた魚は鯛に鮪と多種多様で、まさに「夢」の出来事ではあるのだが、「おめでタイ」というコトでこの夢を今年の初夢としたい。
風邪のウイルスで発熱し、モヤモヤしていた頭の中の黒いモヤのようなものが、スッっと晴れる感覚があったことが、何より「おめでタイ」というコトなのではあるのだが。

昨日「防衛省」が誕生した。
警察予備隊から始まって内閣府管轄の防衛「庁」時代と肩身の狭い思いをしてきた自衛隊関係者からすれば、感慨無量といったトコロだろうか。
で、ナニが変わったと言えば単独で閣議開催を要求できるコトや、直接予算要求をできるコト。
海外での平和維持活動が本来任務になったというのは、時期を同じくして改正された自衛隊法の規定によるものであって、防衛庁防衛省になったからではない。
つまりは、「とりあえず看板の挿げ替え」が行われただけであって、当座このコトにより自衛隊が大きく変わるコトにはならない。

第一、憲法9条に照らし合わせて
明らかに違憲なこの「軍隊」が、この程度のコトで肩身の狭い思いをしなくて済むようには、そう簡単にはなるまい。
自衛隊の幹部候補生を育成する防衛大学校の1年次に「憲法」という科目が必修であって、「自衛隊憲法9条において合憲」という趣旨の論文を書けなければ単位が習得できなかったコトを思い起こす。
いくら屁理屈をこねたトコロで、世界情勢において自衛隊はれっきとした「軍隊」であり、日本政府はこれを保有しているというコトに間違いないのだが。

しかしながら今回のことが、特別措置法の立法なしに海外派兵できる恒久法の制定、ひいては憲法改正議論へと向かう導線となることは間違いないだろう。
最前線であれだけ命がけの任務をこなしておいて、未だ市井で肩身の狭い思いの自衛官を思えば「改憲は是非とも必要」なのではあるが、表面上の「美しい国」を提唱するえせ右翼のプリンスには、改憲は任せられないというのが本音だったりする。
ならコイズミなら賛同したか?
コトの重要さを認識しているヒトならそう易々と口にできるものではないし、人気と勢いで押し切るものでもない。
それだ
けは分かっていたというコトだろう。

骨抜きと批判される郵政民営化にしても、各地で稼働率の低いATMの撤去が相次ぎ話題になっている。
これは地方切り捨てか?
維持費に年間350万円の経費がかかるATMを、要望があったというだけで設置できたこれまでがオカシかったワケで、最寄りのATMまで1キロ2キロ歩かなければならないのは東京23区内に住んでいても同じコト。
それよりも、骨抜きでもココまで効果があったコトを誉めたいと思う。

閑話休題、おめでたい「省」への昇格が「悪夢」とならぬよう、自衛隊防衛省の今後に注目していきたいと思う。