金融ブラックについて考える

ブラックリストなんだけど、クレジットカード作ることは出来ませんか」とか、「私はブラックリストに載ってるんでしょうか」とかよく聞かれます。
ゼロ金利政策が解除になり、1月の利上げこそ無かったものの、「2月こそは」と囁かれる昨今において、金利はともかく「デフレ」という状態から脱却しつつあるのは間違いないだろう。

デフレーションデフレーション
[意]通貨の量が商品の取引量に比べて減少し、物価が下がり貨幣の価値が極端に上がる状態。
なんて解説ではいまいちピンと来ないが、「価格破壊」をスローガンに昨日120円出さなければ買えなかったものが、今日は100円、あしたは80円で買えるようになる状況を言う。
ほとんどのものが100円ショップに並ぶ状況がその最たるものだろう。
その分給料所得が上昇していれば問題ないのだが、大多数のヒトの給与は5年前から「良くて横ばい」ではないだろうか。

変型労働勤務協定だ確定拠出型企業年金、はたまた退職金制度の廃止と繰り上げ支給だと、リストラ解雇こそされないまでも分かりにくいコトバを並べて人件費支出を削減しなかった企業などないハズ。
下がる手取り額にたまらず転職するか、生活を切り詰めてひたすら耐えるか、それがいわゆる「デフレ」なのである。

貨幣の価値が上がり続けるのに、変わらないのが負債の額、要は借金だ。
昨日借りた一万円は今日の9千円で足り、あしたは8千円で足りる。
なのに一万円は一万円で返さなければならないのだ。
グレーゾーン金利の廃止だなんだと言う以前に、それだけで返済などできるハズがない。
比較的金利の低い住宅ローンですら、返済が滞っておかしくない。
カードキャッシングにリボ払いは言わずもがなだ。

で、そんな過去のある皆さんが気にするのが「ブラックリスト」なるものの存在。
最近では個人情報保護法とやらで影に隠れているが、「CIC情報」とか「CCB情報」とか言う情報機関に登録される情報のコトを言う。
ブラックリスト」なんていうといかにも悪いヤツばかり載ったリストの様だが、これらの情報機関に登録される情報は「情報の問い合わせをした」というコトと、「その結果貸したか貸さなかったか」というコト。
そして貸した場合、「返したかどうか」というコト。
つまり借りても借りなくても、クレジットカードを作っただけでも載るのがこのリストなのだ。

「だからオレはクレジットカードは作らん」
という偏屈者も居るがそれは間違い。
今や銀行ですら自ら審査する前に、提携先信販会社などに照会する時代。
そして照会された信販会社ら金貸しどもは、例の情報機関に照会するだけなのである。
そこで見るのはただ一つ、「前に照会した人は貸したのか、貸さなかったのか」というコト。

前歴がないよりは、他社で融資実績があった方が断然有利なのだ。
だから余裕のあるうちに、年会費のかからないクレジットカードを何枚か作っておくのが正解と言えよう。

では作れなかった場合はどうするか。
それについては、また次回。