誰のシマ?

都内で発生した連続発砲事件が、当事者である山口組住吉会双方の合意により鎮静化するそうだ。
このハナシ警視庁のマル暴に双方から連続が入ったコトにより確認されたらしい。

都内の、それも外国の大使館前で拳銃による殺人事件が起きて、背景に組織的な縄張り争いがある。
立派な組織犯罪なのであるが、その「組織」については「お咎めなし」なのは、組織を攻撃するコトにより組織が地下化して、把握出来なくなるコトを恐れての配慮。
なんだか知らないが、それはマル暴の癒着、とまで言わないにしても、怠慢ではないのだろうか。

そんな警察の体たらくはともかくとして、この殺し合いの抗争の原因が「六本木周辺のシマ争い」であって、それが「双方合意した」とはどういうコトだろうか。
それって飲食店なんかを開くと何故か毎月集金に来る、アレの権利のコトだろうか。
年末に市場価格を無視した「縁起物」を購入させられる、アレのコトだろうか。

「みかじめを断り地域から組織暴力追放」なんてスローガンを掲げておいて、今日本で一番羽振りの良い繁華街が、これでは「みかじめお上公認」で
はないだろうか。
組事務所が近くにあるなんて知らずに住んでいた方にしてみれば、過激な抗争が鎮静化して一安心、なんだろうけど、「近くに組事務所がある」という事実は変わらない。
やっぱり、そんな曖昧な決着では意味がないのではないだろうか。

そしてそれを、「一件落着」として報道してしまうマスメディアは、それでいいのだろうか。

組織再編税制と株主資本の実務
3,600円 / 緑川 正博共編