よく言った

まさに「よく言った」というのが正直なトコロ。
なんのハナシかって

3月6日8時1分配信 スポーツ報知
 谷川イベントプロデューサーは、競技統括プロデューサーの角田信朗氏の独断行為に苦言。4日の「K−1 WORLD GP 横浜アリーナ大会」でヘビー級挑戦者決定戦の武蔵−藤本戦が延長戦に入る直前、マイクで「消極的なままなら両者失格にする」と叫んだことに「気持ちはよく分かるが、プロレス的に見られてしまう」と話した。厳格なコミッション創設を表明している以上、ルール外の発言にクギを刺さざるを得なかった。
オマエ観ていたのかって?
あのバカでかいチェ・ホンマンが右フックもらってブッ倒れたトコロで満足してしまって、もちろん観ていませんとも。
だって武蔵の判定試合なんて、観てても面白くないんだもの。

たしかに強豪揃いのK−1ヘビー級に「日本人」として参戦して、「日本のK−1界を牽引してきた」功績は賞賛に値する。
決定打がないまでも、有効ポイントを稼ぎつつ最終ラウンドまで持ち込んでしまうというのも、「テク
ニック」なのかもしれない。
ただ、そんな「キックボクシング」を「K−1」としてショービジネス化した時の「ウリ」は、「一撃必殺のド派手なKOシーン」であり、その「分かり易さ」がウケたのではなかっただろうか。

「ぢゃあオマエがやってみろ」と言われてしまうのだけれども、たとえボブ・サップみたいなカラダであっても逃げたくなるのが心情。
リングに上がるコトすら出来ないヤツに、彼(武蔵)を批判するコトなど許されないと言われてしまうのがオチだ。
だからこそ、K−1の広告塔として各方面で活躍していて、メインイベントともなれば蝶ネクタイ姿で機敏にレフェリーをこなす、あの角田氏が言ったというコトがスゴイのだ。

格闘技は時に生命に関わるダメージを受けかねない危険なスポーツだ。
とはいえ、「プロ」として興行するのであれば、一部のコアなファンにしか分からない不明瞭さではなく、万人が一瞥で分かる分かり易さが求められるハズ。
でなければ裾野の広いファン層の獲得はままならず、それはスポンサーの利害とも一致する。
ボクシングのダンゴ三兄弟のように、「勝つ」こ
とが大前提のスポンサーの意向に沿うべくなされる興行というのは、当然批判の対象となるだろう。

そんなワケで、果たして八百長が行われていたかどうかはともかくとして、これだけ騒がれると流石に今回は出来ないであろう大相撲春場所が、今週末から始まる。
あらゆる意味で、皆さんに「よく言った」と言いたい。

宮本武蔵の肖像
2,400円 / ウィリアム・スコット・ウィルソ