老害

自身の作品を改変されたとして、作品の使用中止を求めて騒いでいる、「大御所」と呼ばれる作詞家のハナシ。
問題となっている作品の改変は20年も前に端を発し、問題の「付け足された部分」については、歌手本人ではなく今では故人となった別の作詞家の手によるもの。
その作詞家も名の通った方であるし、歌手本人だけでなく第三者が関与している訳であるから、この改変は原作者である大御所にも話が通っていたと考えるのが自然である。

ハナシを聞けば「自身の病気療養中に見舞いに来なかった」とか、「歌手として大成したのに挨拶に出向いてこない」とか、どうやら直近5年10年の歌手の不義理不忠について終始している。
過去の記憶が鮮明であるのに最近の記憶が曖昧となるのは、特段何も「病気」という訳でなくとも、脳の経年変化による動作障害としてよく見られる話である。
つまりジジイが、直近にインプットされたデータをメモリできないが為に「聞いていない」「知らない」と怒り出す、あの症状にしか見えないのである。
昔務めていた会社の社長がそうであったし、今現にウチのオヤジがそうである、あの症状
だ。

ただ相手が大御所であるが故に、業界関係者は「歌手が悪い」と言わざるを得ない。
それは「当たり前」であって、そういった発言をもとに「歌手が一方的に悪い」と言う論調はいかがなものであろうか。
JASRACが改変版の使用許諾をしないとコメントした。
しかしながら著作権者のコバンザメが、著作権者の申し出を鵜呑みにするのもごく当たり前なハナシ。
これをいかにも公的な判断として報道するのも、いかがなものであろうか。

何が言いたいのかって、棺桶に片足突っ込んだような、呂律のよく回らない年寄りが幅を利かせる業界に、発展はないだろうというハナシ。
未だ団塊世代にすら世代交代されていない、それでいいのかというハナシ。
新聞界のあのヒトとか、ね。