患者を侮辱する「医師向けサイト」の大ゴーマン

今週の週刊文春の見出しには、そんなコトバが踊っていた。
ミクシィと呼ばれるソーシャルネットワーキングサイトは、会員からの招待メールが無ければ入れないというのがウケて、運営会社の株式上場まで発展したが、ごく限られた人間の間でしか利用出来ない「閉鎖性」と、不特定多数の閲覧が必須の「広告収入」は相反する要求であって、最近よく耳にする「ミクシィ内炎上」は、すでにこのサービスが限界を迎えている証拠だと思う。

業界内部の人間が「客」について語る場合、かなり侮辱的な表現になるのは何も「医師」に限ったハナシではなく、それはきっとマスコミ関係者の社内メールなども、流出すれば大問題になる様な表現が含まれるコトは間違いないだろう。
ワタシも以前取り引き先の担当者に出した「お願い」のメールが、『こんなのあるんだけど、なんかネタなぁい?』とヘッダーを付けられて、先方の社内で回覧されているのを見た時は、震えるほどの怒りを覚えたものだった。
かく言うワタシだって立場が変われば、自動車のタイヤに窒素を充填する作業について質問する客に、「どうせ違いなんて分かるワケがない」と思っていたし、1リットル数千円もする100%化学合成オイルを買う客に、「無駄な買い物するなあ」と思っていたものである。

知らなければ嫌な思いもしないものを、わざわざ教えてくれるお節介というのも世の中には居るワケで、表題の週刊誌の記事にしたって、誰かそのサイトの中を閲覧出来る人間(この場合は「医師」なのかな?)が、「人の命を預かる『医師』が、こんなコト言ってますよ」と垂れ込んだのだろうし、「医師」=「高収入の特権階級」=「庶民の敵」とでも考える編集者によって、かなり煽動的に書かれたコトも容易に想像が付く。

と、つい先日、「保険」に関する論説を題材にしたスレッドが2ちゃんねるに立って、その書き込みが興味深かったのを思い出した。
まあ、不特定多数の閲覧者が匿名で書き込む掲示板であるし、平日の昼間にそんなものに書き込める人間が「世間の平均」とするのも些か乱暴ではあるが、巷でされている保険に関する井戸端会議を彷彿とさせて、思わず魚拓を取ってしまった。
【論説】「自分が死ぬほうに賭ける」「死んだほうが勝ち」「ヤクザのほうが公平」…生命保険は悲惨なギャンブル
http://www.h6.dion.ne.jp/~w-rock/2ch1.htm
【論説】「自分が死ぬほうに賭ける」「死んだほうが勝ち」「ヤクザのほうが公平」…生命保険は悲惨なギャンブル★2
http://www.h6.dion.ne.jp/~w-rock/2ch2.htm

結論的に世間の、「保険」に関する認識とはそんなものかなあと思い、そのまま感想として書き込んでみたら、次の様なレスポンスがあった。

733 :名無しさん@七周年:2007/05/09(水) 12:00:10 ID:0d5eibxl0
>>723
世の中の大半の仕事はバカを相手にしているんだから当然だろ。
普通の保険は自分で資産やリスクを管理できるような人は相手にしていない。
(そういった人向けの保険もあるにはあるが)
似たような視点でこのやり取りを見ていた人間が他にも居た様だ。
それが何とも簡潔に書かれていて、感心してしまった。
人間、知らずに済ませた方が良い場合が、多い様である。