種は・・・

dubrock2007-06-04


枇杷びわ)を使った民間療法が、注目されているらしい。
枇杷の葉を使った温湿布は関節痛などのほか、三大成人病の筆頭である「がん」にも効果があったということで、末期の進行性がんを患い、担当医から能動的な治療を放棄された患者さんなどが、文字通り「すがる思い」でこのびわの葉を求めている。
また種は、花粉症、アレルギーなどに効果があるとされている。

とはいえこのハナシは南房総にある実家でのこと。
南房総において「房州びわ」は特産品である。
つまり、身の回りにびわが潤沢にある状況から編み出された、活用法ではないかと思っていた。
びわの温湿布をしていたヒトが、“たまたま”末期がんと呼ばれる症状から回復したのではないか」
びわの種を食していたヒトが、“たまたま”花粉症アレルギーから開放されただけではないか」
つまり、その行為と結果に根拠のある必然性は、はたしてあるのかということ。
疑り深い性格のワタシは、活字化されたもの、科学的な成分分析、権威ある学者の見解、などがあればそれらを自分なりに咀嚼して判断する。
しかしながら情報源が“口コミ”、それも最も胡散臭い“かあちゃんの井戸端会議”となれば、それは果たして「大丈夫か?」と疑ったきり、それ以上のものにはなかなかならない。
その口コミによれば、どうやら「種」のほうに、その効能が多くあるとされているらしい。

季節はびわの収穫時期であり、繁忙期の手伝いに枇杷山へ上がるご近所さんも少なくない。
細心の注意を払って栽培されるびわは、とはいえ傷が付きやすく、また傷がついては商品としては出荷できなくなる。
観光で訪れれば傷ひとつないきれいなびわを手土産にすることしかできないが、ご当地に居を構えるとその「くず」を頂ける機会が少なくない。
先日おじゃましたお宅でも枇杷山を持っているそうで、写真はそちらで頂いた売り物にならないびわ
その方には珍しくもなく、「一口かじって甘いものしか食べない」びわであっても、ワタシにとっては有り難い頂き物となった。

知り合いに骨髄移植が必要な血液の病気を抱えた人がいて、試しにびわの種を一日一粒食したところ、その数値がみるみる改善。
今では担当医は移植手術を見合わせて経過を見守っているという。
欲しいのは「種(たね)」
そう言わんばかりに、立て続けに4個、5個とびわを完食し、その種だけを大事に集めている母をみていたら、“果肉が邪魔”という本末転倒の状況にツッコミを入れたくもなった。
ともかく、「効く」というので、花粉症を患うワタシも無理矢理一粒というコトになったのだが、これがどうしても飲み込めない。
体が、「食べては駄目だ」と言っている様だ。

せっかくだが貴重なびわの種は、花粉症ごとき患うワタクシではなく、もっと必要としている人に譲ることにしよう。
道の駅枇杷倶楽部で、足湯(無料)に浸かりながら、そんなコトを考えた。
ココの足湯、快適な割に知る人は少なく、利用者少なめ。
オススメです。