小心者

あまり、胃腸は強いほうではない。
だから、ガキの頃から常に「下り気味」だった。
なので、出掛けるとなると、その緊張も相俟ってか、いつも以上に「催す」。

とはいえ、催したらすぐにレベル99-限界寸前、というワケではなく、レベル60程度の「あれ?ちょっと行きたいかな?」くらいからその兆候は始まる。
なので、この段階から入るべき「物件」を物色し始めるのだが、余裕のあるこの段階では、かなり物件に対する要求も高く、なかなか条件を満たすと思えずに、何件もの好物件をスルーしてしまう。
メンテナンスの気配が無い公衆トイレ、簡易トイレの類いは敬遠の四球だ。
あと、周囲に人の気配があると出来ないタチなので、出入りの激しい駅のトイレもノーサンキュー。
マックも、比較的清潔なのは知っているが、どうも飲食店舗での用足しは店の人に気兼ねしてしまって宜しくない。

余談になるが、先日マックの無線LAN目当てに何も買わずに客席に座り、盗電までしていた基地外が店から注意され、「虚偽広告だ」と騒いで叩かれていたが、この時「トイレを借りたってコーヒーぐらいは買う」という意見が大半だった。
ちなみに店員のハナシでは、平然と無断借用する輩が最近では多いらしい。
別の問題だが、ホームレスが客に紛れて施設の無断使用をする場合が増えていて、大抵は「気にしない」ように対応しているらしいが、何も言われないのをいいことに図々しくなるのがこういう連中の傾向なので、これも困ったものだと思う。

それはそうと物件のハナシ。
パチンコ屋も新し目の大型店となると、ホテル並みの豪華さと行き届いた清掃で好ましいのだが、最近では玉を弾く習慣も無くなって足が遠のく。
それに、2流以上のホテルも悪くはないが、分かりにくい奥の方にある場合が多く、あんまりウロウロしてると客室係に捕まってしまうし、お礼のコーヒーが結構高く付いたりするので、これも鉄板とは言えない。
先日高速道路のパーキングで、オッサンたちが個室に順番待ちの行列を作っていたが、こんな待たれている状況ではとても無理。
狙い目は高級百貨店の、あんまり人の来ない婦人モノ売り場のトイレみたいな、そんな場所。
そんな贅沢なコトを言っているうちに、催し指数はレベル90を超え、油汗を拭きながら緊急避難場所を探し回るハメに。
こんなハンカチ王子はイヤだ。

紳士用の個室は婦人用とは違って目的がハッキリしているので、汚れ方も尋常ではない。
そんな洋式に座るくらいなら、膝の痛みを堪えて和式も、とは地獄の自由選択。
今日もそんな葛藤に悶えながら、ひたすら自宅を目指すコトとなる。
こんなワタシは、小心者なのだろうか。