全部コイズミが悪い

「何でも民営化の小泉路線の罪は重大」とゲンダイネットが報じている。
http://news.www.infoseek.co.jp/gendainet/society/story/19gendainet02032328/
このフレーズはマスコミの論調だけでなく、実生活でも耳にする場合が多い。
一番多いのはウチのオヤジ。
その最大の根拠は自分の年金から来ていると思われる。

自衛隊生活三十余年のオヤジは、先に引退した先輩方の悠悠自適なセカンドライフを散々目にして、自らの老後もそういった生活が送れるものと勝手に解釈していた。
ところが国鉄民営化の際、大赤字だった国鉄共済年金は堅実運営だった国家公務員共済に統合され、その時に支給額の大幅見直しが行われた。
堅実に運営してきてかなりの支給額が見込めた国家公務員共済は、ずさん運営で大赤字破綻必至の国鉄共済の受け皿になったワケだ。
「それもこれもあのクソコイズミの・・・」
というのがオヤジの常套句になっているが、果たしてこの統合をしたのは「コイズミ」のせいだろうか。
そもそも悠悠自適のセカンドライフを送る諸先輩方は、現役時代のポストを生かした「しかるべき外郭団体」へ天下りし、ソコで年金支給まで過ごしたことがその後の生活に影響していたのではないだろうか。
たしかに「天下り規制」と「入札談合追放」を進めたのはコイズミであり、その後の引退組がそういう甘い汁に肖りにくくなったのは事実であるが、そういったコネクションを嫌って引退後組織から離れたのはオヤジの方。
となれば、まるきり「コイズミが悪い」とも言い切れないのではないだろうか。

構造改革規制緩和をいつまでも続けるから、こんなことになってしまった」
とボヤくのは東京都内で営業するタクシーの乗務員さん。
総量規制で新規参入をことごこく拒み、駅前で新聞広げてりゃいいお気楽商売にしてしまったのは、タクシー業界の方ではないだろうか。
規制緩和により新規参入が容易になり、運送業で行き詰まったトラック会社がタクシー増車を続けている。
ドライバーには2種免許を取得させ、荷物が無ければタクシーで街を流させる。
真面目に流せば、会社はソコソコに儲かるオイシイ事業なのだ。
増車を続けなければ、その後の増車で不利になるので、需要に関わらず増車は続く。
保有台数に対して昼間の稼働率を求められるので、年金生活者を固定給で雇って昼間の運行を任せる。

稼げるのは運賃割増になる夜間。
とはいえそれだけでは稼ぎが足りず、また何処の会社でも労働条件はたいして変わらず、今の職場にもこれといった愛着もないから、2年勤めると会社を退職する。
と、増やし過ぎた車を稼動させる為に求人難のタクシー会社をすぐに紹介されて、支給されるべき失業保険給付額の8割を、支度金として受け取ることになる。
ボーナスも退職金もほとんど無くなった今のタクシー業界では、この支度金がボーナスみたいなものだと言う。
確かに、会社勤めしていれば勝手に掛けられ、勝手に天引きされる雇用保険料であるから、貰った方がトク。
なのだが、こんな浮草稼業にしてしまったのは、取りも直さず労働分配率の低いタクシー会社そのものだろう。
果たしてタクシーが余っているのは、「コイズミ」が悪いのだろうか。

みんな、そんなマスコミの論調を真似して「コイズミが悪い」と言っているのだろうけど、そんなマスコミの報道姿勢についてココで上手い事言っている某掲示板の書き込みを貼り付けておこう。

9 :名無しさん@八周年:2007/06/19(火) 10:07:37
妥協して落しどころを探ると・・・骨抜き、玉虫色
強引に押し通すと・・・・・・・・独裁

部下に大きな権限を与えて任せると・・・丸投げ、無責任
官邸主導で進めると・・・・・・・・・・独裁

決断下すと・・・なぜ今なのか、慎重に議論すべき、他に大事なことがある
保留すると・・・また先送りか

支持率上がると・・・ポピュリズム、人気取り
支持率下がると・・・もっと国民の声に耳を傾けよ

靖国行くと・・・右派、軍歌の足音、いつか来た道
行かないと・・・公約破った

閣僚人事の予想があたると・・・新鮮味がない、地味
はずれると・・・・・・・・・・また小泉流サプライズの手法、実務派を使え

拉致問題取り組む前・・・北と仲良く、友好壊すな
取り組み後・・・・・・・なんでもっと早くやらなかったの、まだまだ足りない全員戻せ

北朝鮮に強い態度取ると・・・暴発するぞ
協調すると・・・・・・・・・弱腰

規制緩和すると・・・競争激しい、
しないと・・・・・・既得権益にメス入れろ

株価下がると・・・景気悪くなった、なんとかしろ
株価上がると・・・格差広がった、なんとかしろ