宇宙旅行保険

ちょっとこのニュースを読んで欲しい。

JTB、宇宙旅行の「保険」も発売…ただし対象は死亡事故
6月21日23時30分配信 読売新聞

 JTBは21日、国内初の宇宙旅行を対象にした「宇宙旅行保険」を、来年4月から発売すると発表した。

 JTBは、高度100キロ・メートルの宇宙空間を往復する「弾丸宇宙飛行」(費用約1200万円)など数種類の宇宙旅行を売り出しているが、従来の損害保険は宇宙での事故を想定していないため、新たな保険商品を作ったという。

 JTBグループのジェイアイ傷害火災保険と、ロイズ・ジャパンが開発した。補償は、宇宙飛行機に乗ってから降りるまでの死亡事故のみを対象としている。2億円の補償を受ける場合、保険料は1000〜2000万円になるという。

 宇宙旅行でどのような事故が起こるか想定できないため、ケガに対する補償はしていない。日本から打ち上げ基地までの移動中や、宇宙飛行機の発射準備が完了するまでは、通常の海外旅行保険で補償する。

えーっと、一千万以上の大枚はたいて上空100キロまで上がってみるっていう旅行商品があって、それはそれで「話題取り」だったり「宇宙まで行きたいトコなら何処へでも」という品揃え商品的意味合いがあるのだろうから、どうこう言うつもりはない。
またそんな「展示品」を、「展示品」なのにリアルにカネを出して買おうとするバカが居てもおかしくはないし、それについてもどうこう言うつもりはない。

ただ、この保険はどうだろうか。
高度100キロまでの往復に一千万出すイカレが、万が一の場合残された家族に2億渡してくれ、と。
そういうニーズがあるとでも言うのだろうか。

保険料は一千万から二千万になる見通し。
ってコトは、本体の旅行代金よりも高額の保険料を支払うことによる。
それで、保険金は死亡時のみ2億円。
海外旅行で傷害保険が必要になるのは、海外での医療行為に国内の健康保険が使えず、全額実費になる為。
おっ死んでも遺体の搬送費ぐらい出ればいい。
打ち上げに失敗して上空でバラバラになったら、火葬の手間まで省けてしまうのだ。

念願の宇宙旅行で死なれては、残された家族が生活出来なくなる?
なら最初から行きなさんな。
だいたい、保険金の10分の1の保険料ってどういうコトよ?
最初の10人までで死人が出たら赤字?
その「最初の10人」がいるかどうかも怪しい。

開発にロイズが加わっているし、「生命保険はゲーム」というイギリス紳士のギャンブル的匂いがプンプンする。
他人の命を賭けた遊びなのだ。
とはいえ、「掛けておけば安心ですよ〜」なんて窓口のオネエサンにニッコリされると、「ウン」という客が多いのだろうか。
「バカほど…」とは言うが、それにしても客をバカにしたヒドいハナシだ。