それはしょうがない

久間防衛大臣が辞任した。
とは言っても、「ハト派」(w)なんて言われているこのオッサンの過去の言動からして、「初代防衛大臣」として防衛省の戒名書いた、なんてのも認めたくない心情からすれば、これといった感想はない。
辞任の理由は「原爆しょうがない」発言。
長崎県選出の閣僚、それも防衛大臣が、何故このタイミングでこのテーマについてこのような発言をしたのか疑問に思うが、マスコミの報道は本人の意図に反して改変されている可能性がある。
この発言について書くなら、まずは久間発言を原文のまま確認したいトコロだ。

比較的詳細に掲載しているのが徳島新聞らしい。

久間防衛相の発言要旨「原爆投下しょうがない」 徳島新聞社 
http://www.topics.or.jp/contents.html?m1=1&m2=&NB=CORENEWS&GI=Detail&G=&ns=news_118318036851&v=&vm=1
 久間章生防衛相の発言要旨は次の通り。

 日本が戦後、ドイツのように東西で仕切られなくて済んだのはソ連が(日本に)侵略しなかった点がある。
当時、ソ連は参戦の準備をしていた。米国はソ連に参戦してほしくなかった。
日本との戦争に勝つのは分かっているのに日本はしぶとい。
しぶといとソ連が出てくる可能性がある。
日本が負けると分かっているのにあえて原爆を広島と長崎に落とし、終戦になった。
長崎に落とすことによって、ここまでやったら日本も降参するだろうと。
そうすればソ連の参戦を止めることができると(原爆投下を)やった。
幸いに北海道が占領されずに済んだが、間違うと北海道がソ連に取られてしまった。
その当時の日本なら取られて何もする方法がない。
長崎に落とされ悲惨な目に遭ったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理で、しょうがないなと思っている。
それに対して米国を恨むつもりはない。
勝ち戦と分かっている時に原爆まで使う必要があったのかどうかという思いは今でもしているが、国際情勢、戦後の占領状態などからすると、そういうことも選択としてはあり得るのかなということも頭に入れながら考えなければいけない。

しかしながらこれも「要旨」である。
実際の講演を録音したものでは、久間氏はもう少し饒舌に、有体に言えば“調子に乗って”喋っている。
地元での支持者相手の講演に気も緩んでいたのだろう。

首都を空爆しても降伏しない。
ロシアが侵攻の準備を着々と進めている。
客観的に「(大)日本(帝国)は負けた」と認識させる為には、圧倒的な軍事力の差を見せつけるしかない。
というのは、この行為の解釈として広く浸透している(と思っている)が、背景に「ついでに、2種類の新型爆弾の実験もしてみたい。」という意図があったことも言われているし、「それなら、(人間ではなく)イエローモンキーで実験するのがよかろう。」という感覚が彼らにあったとも言われている。
それが証拠に、極東では使ったが、ヨーロッパ戦線では使われなかった、と。

ともかく、毎年夏のこの時期になると盛り上がる「核兵器反対、核兵器廃絶、平和、ノーモアヒロシマ、ノーモアナガサキ」の気運の中で、選挙を控えて戦没者団体を票田にする自民党所属の防衛大臣が、恣意的に要約すると「久間防衛相『原爆しょうがない』と発言」はあまりに不用意であって、それは真意はともかく「即刻クビ」にしなければしょうがないだろう。
自らの辞任会見でも、うすら笑いを浮かべてしまう、そしてこの期に及んで釈明を繰り返す久間氏に、ミートホープ社社長と同じものを感じながら、だからって小池百合子は無いだろうと思うのはワタシだけだろうか。
まぁ、国民新党から新進党自由党と政党を転々とし、自民党でも要職に就いてしまうカメレオン性は今のニッポンそのものか、それにあと1ヶ月ソコソコで内閣総辞職だし。
ともかく、久間もダメだが小池は尚悪い。
そう声を大にして言いたい、今日この頃なのです。