祝・館山道全線開通

中学への通学で毎朝前を通っていた館山市役所。
その庁舎に貼られていた「館山道の早期開通実現を!」のスローガンに、京葉道路すら浜野までしかない時代に「館山道」て、と幼いながらもその非現実性を笑った記憶がある。
なんでも欲しがればいいってものではないだろう、と。
それが、富津と川崎はアクアラインで繋がり、富浦までの自動車専用道路も最後のボトルネックとなった君津・富津間を残すのみとなり、地元地権者のエゴで必要以上に狭く、また曲がりくねった127号線を通らなくても済むようになったというだけでも、隔世の感がある。
その館山道君津・富津間がついに開通し、もう不自然な信号制御により発生する富津中央インター付近の自然渋滞にも並ばなくて済むという、素晴らしい時代が到来したのである。

たまたま館山を訪れる用事があって、計らずも開通直後の7月6日(アメリカの独立記念日やね)、高速バスで一路館山を目指すこととなった。
館山道の開通に合わせて7月5日より、東京・館山間を結ぶ高速バス「なのはな号」は大量増便。
ほぼ30分おきの運行となった。
さらに分断されていた都合上、「上総湊駅前」「高速竹岡」なんて意味の分からない(地元住民の皆様スマソ)停留所にただ停車だけしていたルートも一部路線(具体的には「安房白浜行き」「安房白浜発」の便ね)ではスルーして、館山道を終点まで突っ切るなんとも気持ちの良い高速バスに生まれ変わっていたのである。
このダイヤ改正を7月4日午後の開通にあわせて準備していたあたり、JRバス関東もなかなかやるものだとひとり感動したのであります。
さらに営業時間帯も延長になり、館山からの上り便最終も7時までとなった。
これなら、所用を済ませた後で軽く一杯飲んでも、十分バスで帰れるというものです。

ただこれからは南房総観光のハイシーズン。
行きの下り便は乗車率70%ほどはあり、「もしかしたら相席かな」と思う位の大盛況でした。
バス会社は笑いが止まらないんだろうけど、50人乗りのバスで知らないオバチャンと相席になった窮屈さというのは、相当なものがある。
だいたい、JIS規格を満たせばいいんだろ的な、座れるだけの座席幅がおかしいのだ。
それでも、通常の乗車率であれば2座席を占有してゆったり帰れるから済むようなもの。
もし50人乗りに50人詰め込まれたら、次回の利用は考えてしまいます。
東京・大阪間を結ぶプレミアムドリーム号(写真)
http://www.kakuyasubus.jp/kanto_kansai/premium_deream/index.html
までしろとは言いませんが、座席幅については改善の余地があるのではないでしょうか。

プレミアムドリーム号のシート
ちなみに、このプレミアムドリーム号、一列2席の超ゆったりシートに仮眠用毛布、地デジテレビまで完備して料金は1万円弱。
それで9時間もかけて大阪行くくらいなら新幹線乗れよ、と思いますが、前述のワタシのような意見の集大成が、このプレミアムシートなのでしょう。
今回一番笑ったのは、「東京・大阪間2100円〜」の「〜」の部分である、「超得割青春号」の補助席料金。
http://www.kakuyasubus.jp/kanto_kansai/super_youth/index.html
通常席が満席の場合にのみ車内で発売される、ある意味プレミアムなシートなのであります。
確かに、大阪まで2100円で行けるというのはスゴイことなんだろうけど、トイレなし50人乗りバスにすし詰めで、さらに補助席に座らされて翌朝7時までのバス旅行。

拷 問 で す 。www

ともかく今回の開通で日帰りにも便利になった館山の、更なる発展を期待して止まない今日この頃なのであります。