右往左往

ガソリン・軽油100円値引きセブンイレブンで買い物をしたら、エッソ・モービルのお店で使える「100円値引き券」なるものを2枚貰った。
それで、滅多に行かないエッソに行ってガソリンを20Lほど入れ、カウンターに値引き券を出したら、100円玉と「セブンイレブンで使える野菜ジュース引換券」をくれた。

次にちょっと大きめで、新しくできたエッソのお店に行ったら、精算機に値引き券のバーコードをかざすだけで、会員価格が適用になり100円値引きされた。
さらに、併設のドトールコーヒーで使える「50円引き券」がレシートと一緒に出てきたので、Sサイズの値段でMサイズのコーヒーを買った。
そのあと、セブンイレブンに行って野菜ジュースを貰ったが、それ以外にはもう何も貰えなかった。

この一連の動きの中で、どれくらいトクをしたのだろう。

ガソリンは「20L以上の給油1回につき1枚有効」なので、一箇所で20Lだけ入れた。
二箇所で40L給油して車は概ね満タンになったが、いつもなら一箇所で満タンにしてしまうので、「わざわざ二箇所に訪れた」のはロスだろう。
たかが100円ぽっちの値引きにいつまでも「エッソのお店に行かなくちゃ」と気にかけているのはイヤだ。
しかしながらせっかくの値引き券を期限切れで見つけるのも、また財布の中にいつまでも入れているのもイヤだ。
いずれにしてもリッター当たり5円、額面にして200円の値引きは「ゲイン」だ。
この「ロス」と「ゲイン」は、差し引きすればチャラくらいではないだろうか。

来店頻度の高いセブンイレブンには、わざわざ出向かなくても訪問する機会がすぐに来るので、然程のロスなく野菜ジュースをゲットした訳だが、そもそもペットボトルに詰まった290ml入り野菜ジュース158円也、はこういう機会がなければ手に取ることはないだろう。
たしかに、その後おいしく頂いた。
でも、無ければ無いで、大勢に影響はない。
この「死に商品をタダでプレゼント」は、おトク感も微妙だ。
それに、ついでの買い物で売上を落としているので、おトク感はなおさら微妙だ。

ドトール併設のエッソは珍しいし、ちょうど休憩もしたかったので、50円値引き券が出なくてもコーヒーは買っていた。
というか、このコーヒーショップ併設のセルフスタンドで、コーヒーを飲むまたは飲もうとする人は、値引き券に関わらずコーヒーを買うだろうし、飲まない人は値引き券が出ようと出まいと買わないものは買わないのではないだろうか。
つまりこの値引き券、買う気のない人にはほとんど意味がない。
ともかく、小さいカップのコーヒーが、若干大きいカップで出てきた。
この増量分が、唯一の「純プラス」なのかもしれない。

一年間の購入回数が多ければ多いほど、「買う」という行為への新鮮さは欠けて行き、楽しんで買う「shopping」から商品の調達のみを目的とする「buying」へと変化していく。
そんな「buying」を多少なりとも「shopping」に変えた今回の割引券。
その部分では、「たかがコーヒーが少し多く飲めた」以上のゲインがあったのではないだろうかと、そんなことをふと思っている。

大手がやるこのテの仕掛けは、カネが掛かっていてなるほどたいしたもんだっていう、そういうハナシ。