走りの極意

dubrock2007-08-28


日曜夜のお決まりと言えばF−1中継。
録画再生であることが多いので、「中継」という言葉が正しいかどうかは微妙だが、フジテレビの看板番組であることは間違いない。
そのF−1日本グランプリが、舞台を富士スピードウエイに移してあと1ヶ月で開催される。
そのF−1日本グランプリの観戦チケットが、「まだ間に合います」だそうだ。
開催を来月に控えていまだ「完売せず」とは、天下のF−1サーカスと言えども興行的には苦戦している模様だ。

一時のブームから下火になったとはいえ、F−1ですらそうなのである。
世界陸上など言わずもがな、だ。
この暑いのに陸上競技をカネ出して見ようなどと、思う人がそんなに居るとは思えない。
内閣改造で各局が特別番組を編成する中、通常プログラムのテレ東はいいとして、TBSが世界陸上中継とは泣けてくる。
メインとも言える男子100mでも会場は空席が目立っては、それも致し方ないか。
入るだけでも11000円、スタンド席なら4万、5万と高額のF−1ならば、「高い」という誹りも分からなくはないが、入場2000円の世界陸上ですら「高い」と言われてしまう。
それが現実なのだ。

クイズミリオネアの賞金1千万円を投じて、陸上競技の裾野を広げるべく開催された東京ストリート陸上も、実態は内輪だけで盛り上がるグズグズな展開。
観覧スペースには関係者が人垣を作り、見物客は容赦なく警備員に追いやられる脇で、イベント料金の大半を巻き上げたイベンターが談笑していては、「ドブに捨てた1千万」と言わざるを得ないだろう。
そんな為末選手はあっけなく予選敗退。
世界陸上に合わせて出版した本のタイトルが「走りの極意」とは、あまりに面白すぎではないだろうか。

ありとあらゆるアミューズメント施設が凌ぎを削る中で、鉄板のイベントなどなくなったというコトだろうか。
どんなイベントであっても、「観客を楽しませる努力」というものが必要になったという、そういうハナシ。