二番煎じ

dubrock2007-08-31


劇場版エヴァンゲリオン(「ヱヴァンゲリヲン」と書くのが正確なのか?ww)が今週末から公開とあって、宣伝を兼ねた特集番組が組まれ"自称"エヴァファンの皆様がオススメのコメントを寄せている。
「『新』劇場版」とわざわざ言うくらいなのだから、「その後」とか「その時某所では」といったストーリーを描いた、ガンダムの派生シリーズのようなものを想像していたのだが、「基本的にTVシリーズの第1話〜第6話ヤシマ作戦までのストーリーを踏襲する」と言われてしまえば、「作画は全て新規に描き起こされ、TVシリーズの絵は1枚たりとも使用していない」と書きたてられても、その興味は一気に冷めてしまう。

ただの二番煎じぢゃん。

これだけ売れてしまうと、ある程度の売上が期待できる"鉄板ネタ"であって、そういう説得力は協賛企業にも有利に働く。
そういう潤沢な資金供給から、「当時予算面で我慢せざるを得なかった映像作りを実現できる」という製作サイドの意向も考えられなくもないが、「興行収入で"もう"一儲け」という意図が見え隠れする。
というか、作れば儲かるのであればそういう向きが許してくれないだろう。
もともとテレ東で放映されたアニメで、人気からその後映画化もされて、さらにはパチンコネタにもなった"出涸らし"は、果たして"美味しい"のであろうか。
そしてそれに、落ち目の宇多田が乗っかる展開。
なんとも出来すぎていて、見ていて吐き気がしてくる。

前にも少し書いたが、映画の国内興行収入が好調で、最近日本映画が活性化していると言われているが、その最大の要因はコンテンツではなく、"ハコ"の整備にあると思っている。
むかし娯楽と言えば映画ぐらいしかなかった石原裕次郎全盛期から、日本映画の衰退が囁かれ、街にあるのはエロ映画館だけという状況がしばらくあった。
2千円近くの料金を取っておいて、席は先着順、待ち時間4時間では、そりゃ行かなくなるもの当たり前だ。
だからこそMOVIXの「全席指定・完全入れ替え」は画期的であったが、それだけで設備投資を回収できるか、という部分で懐疑的なものがあった。
それを可能にしたのがシネマコンプレックスという形態だろう。
「客が少ないのであれば、小さいハコをたくさんつくればいい」
その目論見は見事に当たり、いま映画館と言えばシネマコンプレックス形式が当たり前となっている。
もう「東宝系だからアッチのビル、松竹系だからコッチのビル」なんて右往左往する必要もないのだ。

その興行を後押ししたのが、「たそがれ清兵衛」に代表される藤沢周平原作・山田洋次監督作品シリーズ。(3作目で軽くコケたけどねww)
たしかに、地上波でタレ流してその「視聴率」だけでスポンサーを募るモデルからすれば、直接的な収入があってさらにその後のテレビ放映で"一粒で二度美味しい"映画の方が、より儲かるモデルなのだろうが、興行が先行してコンテンツが希薄になれば、せっかくのシネマコンプレックスを巻き込んでの共倒れを起こしかねない。
そういう意味で、"二番煎じ"が珍重される現状に非常に懐疑的なものを抱いている。
儲かりゃいいぢゃん、もこのレベルでは済まされないのだ。

結局、綾波レイやってる林原めぐみさんの声がツボなだけなんだろうなぁ。
名探偵コナン灰原哀も?
どおりでコナンくんもついつい観てしまうワケだ。
あんまりしゃべらないんだけどねー
ソコがまたイイ。(・∀・)イイ!