BIとは 【ビジネスインテリジェンス】 (Business Intelligence)

dubrock2007-09-08


BIと呼ばれる分野がアツいらしい。
BIとは

業務システムなどから蓄積される企業内の膨大なデータを、蓄積・分析・加工して、企業の意思決定に活用しようとする手法。
なのだが、
ERPパッケージやCRMソフトなどからもたらされるデータの分析を専門家に依存せず、経営者や社員が必要な情報を自在に分析し、経営計画や企業戦略などに活用することを目指している。
アツいのはコッチのほう。
つまりBIによるITソリューションだ何だと煽っておいて、死ぬほど高価なプログラムを販売する。
これこそが、今どきのIT企業の「鉄板のビジネスモデル」というコトなのだろう。
ケータイソリューションの次に来るもの、ぐらいだろうか。

販売不振に陥って、慌てて会議を開く経営幹部は多いが、販売が好調だからと会議を開くヒトは少ない。
オレから言わせれば、なぜ売れたのか分かっていない人たちが、なぜ売れないのか話し合っても、結論なんか出るワケねぇーぢゃん。
なのだが、「会議をしている(した)」という既成事実だけで済んでしまうサラリーマンに、それ以上を求めるのは土台ムリというコト。
経営者であればそうはならないであろうと思えば、私財を投じて運営に四苦八苦している中小企業を除けば、大企業になればなるほどコスト意識が希薄な経営者が多いというのも事実。
実際、株式を公開して集めた資金にしろ、銀行から借り入れた資金にしろ「自分のカネ」ではないワケで、そういう経営者は「会議をしていますよ」という株主なり銀行なりへのエクスキューズさえあれば、自身の説明責任は果たせてしまうのだから、そういう経営者が世に蔓延していたとしても仕方がないことではある。
(まあ「誰のカネだと思ってんだ!」と怒鳴り散らす経営者も、問題がないワケではないが・・・。)

そんな、結論の出ない不毛な会議を少しでも有意義なものにする、という意味では、BIを活用したソリューションというのは、大いに意味のあるものだと思う。
それくらい、業務システムから蓄積される膨大な企業内データを活用出来ている企業は少なく、また活用して経営戦略に役立てられる資料を作るというのは難しいことなのだ。
「視覚的に捉えられる経営資料」さえ作ることが出来れば、経営判断は容易に取ることが出来る。
というか、膨大なデータをどう視覚的にするかによって、結果取られる経営判断は容易に推測がつく。
ならば、データを作成した段階で結果取られる判断が決まるというワケで、恣意的にデータを加工すれば経営者を思いのままに誘導することも可能となる。
となれば、これらのデータ分析を外部ではなく自社内で行うことが重要となるが、もっと踏み込めば「そのデータを加工した人間は信用できるのか」まで気にする必要があるだろう。
なので新進気鋭のBIソリューションソフトを提供するITベンチャーでは、「データ加工の部分に当社独自のノウハウとアルゴリズムを盛り込んで・・・」と基幹の部分をブラックボックスのように売り込んではいるが、果たしてなんぼのもんだろう。

ともかく、多少の味付けはあるのせよセオリー通りに加工されたデータから導かれる結論はこれまたセオリー通り。
そういう判断に則って行われる経営は、「怪我をしない」ものではあるのだろうけど、「ホームラン」が出ないのも事実。
ミートホープやグッドウイルなど「ワンマン社長」の暴走と害悪について最近論じられることが多いが、限られた天才による閃きの経営も、必要なのではないかと思う。
いずれも充分に成長した会社の更なる成長を求めた結果であって、大事なのは「ほどほど」で満足するバランス感覚。
そういうコトではないだろうか。

最近社内の「会議」も時間を浪費するものとして「害」とする風潮が強いが、人間には到底処理しきれない膨大なデータを把握した上で、煮詰まった議論の先に閃くもの。
そういう閃きってとっても大事だと思う。