電通と2ちゃんねると

dubrock2007-09-12


戦争モノのオンラインゲームが気になっている。
過去にテレビでも何度か取りげられた、数人の仲間と通信しながら戦闘するヤツだ。
たぶん、WarRock(ウォーロック)
http://warrock.jp/
だと思う。
なんだけど、必須環境
OS 日本語版Microsoft Windows XP
CPU Pentium III 800MHz
メモリ 256 MB
HDDの空き容量 1.0GB 以上
ビデオカード ATI Radeon 8500LE 以上 nVidia GeForce MX400 以上
の時点で既に引っ掛かっている。
これは過去にも何度か書いた。

たかがゲームの為にパソコン買い換える歳でもなし、仕事で必要であれば大義名分にもなる。
仕事(ビジネスユース)で・・・というコトになれば、いよいよ日本版もリリースされて、天下の電通はじめ有名企業が注目している(らしい)「セカンドライフ」にそのビジネスチャンスを見出したならば、これは立派な理由になる。
というのも「セカンドライフ」が必要とするスペックも似たようなものだからだ。

とはいえ一抹の不安はある。
それは、『果たして「セカンドライフ」は、言われるほどに盛り上がっているのか』というコト。
現実社会での人とのコミュニケーションすら煩わしく思い、引き篭もり、はたまた鬱、なんてハナシが絶えないというのに、わざわざ仮想現実空間に入ってまで、他者との交流を求めるヒトというのが、果たしてどれくらい居るというのだろうか。
ミクシイで知り合った同士で「飲み会」なんてのをしているヒトもいるらしいが、同じ趣味を持つコミュニティ内での交流すら億劫な身としては、いくら現実社会とは異なる別人格を演じられるとはいえ、現実社会でマトモに仕事などしている身で仮想現実の世界に週何十時間も滞在して、しかもソコで構築した人間関係を友好に保つことなど、果たして可能なのだろうか。

セカンドライフ」について日本では、ソコをコミュニティの場ではなく、「ビジネスチャンス」として捉える記述が目立つ。
基本登録は無料だとしても、何をするにも、例えば自分の分身であるアバターの洋服を変えるについても1回5円など、いちいち料金のかかる「セカンドライフ」について、他のインターネットコンテンツが「基本無料」で楽しめるのに対して、一個人がホビーユースで利用するのに抵抗があるのではないかという意見がある。
実際ビジネスチャンスとして興味を持った当初「セカンドライフ」の紹介ページをアチコチ見て、「とりあえず土地(サーバースペース)を買って、何らかのオブジェクトをソコに構築するにも、まずカネがかかる」と思ったのは事実。
企業であれば(現実社会に出店することに比べれば)その出費は些少であり、「(先行のメリットを得る為に)とりあえず出そう」と考える企業経営者は少なくないと思われるが、「いつの段階でペイできるか」については非常に懐疑的なものを感じる。
というか、この流れで儲かるのは胴元であるLinden Lab社だけではないだろうか。

そんな中で、『セカンドライフ:「集客力」に着目…日本企業も続々参入−企業』というMSN毎日インタラクティブの記事に対して、2ちゃんねるにスレが立った。
魚拓:【ネット】セカンドライフ:「集客力」に着目…日本企業も続々参入[07/09/08]
http://www.h6.dion.ne.jp/~w-rock/secondlife2.html
他にも【ネット/広告】「Second Lifeの可能性に賭けている」--電通の展望[07/09/10]
http://www.h6.dion.ne.jp/~w-rock/secondlife1.html
なんてスレもあって、両者が同時進行しているのだが、注目したいのはタイトルとニュースソースの肯定的内容に反して、かなり批判的なコメントが続く展開だということ。
特に「Second Lifeの可能性に賭けている」――電通の展望という記事を掲載したITmedia Newsでは、他に
Second Life"不"人気、7つの理由 (1/3)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0703/07/news074.html
なんて記事も掲載していて、文中で「セカンドライフ」の中での様子を「ドラクエ?で船を手に入れた後」などと辛辣に表現している。
(分かる人には分かる)
最近の「セカンドライフ」の内情を記述した記事では
探偵ファイル〜スパイ日記〜/話題の『セカンドライフ』に潜入/多田
http://www.tanteifile.com/diary/2007/07/31_01/index.html
と、ABlog こんな未来は嫌だ
http://abworks.blog83.fc2.com/blog-entry-113.html
が有名らしいが、どちらも「中に人はいない」ということが書かれている。
(後者ABlogは一読の価値アリ。笑える。)

セカンドライフが流行っている」というのは、どうやら日本の広告業界を牛耳る天下のデンツーさんが必死に吹聴しているらしく、それにトヨタ自動車、フジテレビ、三越、パルコシティ、HIS、富士通、SBモバイル、野村証券、慶応大学と各業界を代表する大企業の皆さんが乗っかっている展開の様だが、果たして彼らの目論見通りになるのであろうか。
名を連ねた企業を眺めていて、ワーキングプアと呼ばれる現代の日本経済と、その恒常化、その構造的問題を思い起こした。
減り続けるテレビの視聴時間と雑誌の販売部数に、天下の広告代理店も媒体確保には危機感を持っているという、そういうハナシ。

デンツーサン必死ダナw