派閥の領袖

dubrock2007-09-24


福田氏が「予定通り」自民党総裁に選出されたわけだが、いくら下馬評優位で当確とはいえ選挙当日の新聞一面が「福田内閣の組閣人事」では、さすがの麻生さんもやりきれない思いをしたのではないだろうか。
それくらい、派閥の支持によるトコロは大きいというコトだろう。

ツシマ派ツシマ派とテレビではよく聞くけれども、その当の津島雄二氏本人のテレビ出演を目の当たりにした衝撃は、とてつもなく大きいものだった。
それは、ありもしないものを両脇から無理目に持ってくる髪型のことではない。
自身が厚生大臣を2回も務めておきながら、社会保険料の徴収を国税に委託することなど有り得ない、国税には細かい金銭の徴収に関するノウハウなど全くないのだからと言い放ち、宙に浮いた年金記録の照合について、1年以内の完了は事実上不可能なのではないかと問われれば、システムを開発してコンピュータを使うから可能だと言い切って憚らない。
そしてそんな大風呂敷に気を遣うキャスターは、ツッコむどころかただただ迎合するばかり。

これではまさに、自民党の悪いトコロだけを集めたようなものではないか。

津島派は通称であって、正しくは平成研究会
かの竹下登が結成した経世会を起源とし、小渕恵三橋本龍太郎などの総理大臣を輩出したが、先の郵政選挙、それに先日の参院選でことごとくメンバーを失い、いまや衆参ともに最大会派でこそないが、それでも衆議院議員47名・参議院議員20名は立派なものである。
率先して勝ち馬に乗ることを表明し、メンバーへ大臣の椅子割り当ててもらう。
その派閥の論理こそが、無党派層自民党を最も嫌気するトコロであり、すこしづつ衰退の一途を辿っているとはいえ、まだ力があるからこその額賀福志郎財務大臣留任なのだろう。
しかしながら一番強いカードがこのオッサンでは、将来的には分裂しかないと思われる。
ムリだよムリ。

22歳で司法試験に合格した学士様であったとしても、こんな77歳のジジイが意見を押し通しているようでは、派閥の先行きも、ひいては党の行く末だって明るいものではない。
そんな昭和の妖怪の姿に絶望した、とあるテレビの一コマだった。
メディアには絶対に出すべきでなかったキャラだが、コンサルは一体ナニをしていたのだろう。

絶好のチャンスに、支持するに値しない民主党も、どげんかせんといかん。