なぜ、スタバで、iPodを聴いて、ドーナツを食べると、『考える力』がつくのか?

最近気になった電車の中吊り広告から。
最初の一冊目はコレ
カリスマ・コンサルタントの稼ぐ超思考法 〜仕事と人生に効く「問題解決力」が身につく20の方法〜カリスマ・コンサルタントの稼ぐ超思考法 〜仕事と人生に効く「問題解決力」が身につく20の方法〜
著者の岡本 吏郎さんには悪いが、恐らくこのタイトルでは買わなかっただろう。
「カリスマ・コンサルタント」っていうのからして微妙だし、「20の方法」ってどうだろう。
「20」って多くない?
っていうか、「20」も覚えらんないし、だいいち「20」も挙げれば、どれか1つくらいは・・・
というか、よく「20」も思いついたもんだ。
だいたい、「カリスマ」の「稼ぐ超思考法」って言っといて、この黄緑色のカバーはどうだろう。
この状態で本屋に並んでいたら、間違いなく手に取らない。
しかしながら、その帯に用いられているキャッチコピー

なぜ、スタバで、iPodを聴いて、ドーナツを食べると、『考える力』がつくのか?

このフレーズが脳裏に焼き付いて離れない。
どれくらい離れないかというと、その広告を目にしてしばらく経つというのに、「あの本はいったい何というタイトルだったんだろう」と気になるくらいの引力だ。
気になってしょうがないので、検索してみた。
とはいえタイトルすら分からないので、「スタバ」「ドーナツ」「iPod」で検索するが、フツーのWebページではそれらしいものに当たらない。
ところがアマゾンで検索すると・・・
なんと一発で辿り着いてしまったりするのである。
アマゾンって、やっぱりたいしたもんだ。

もう一つ気になったのが、
「やめさせない!」採用 かまってほしい若者たち (セオリーBOOKS)「やめさせない!」採用
かまってほしい若者たち (セオリーBOOKS)

この本も帯に使われている、

まさか面接で志望動機は聞いていないでしょうね!

がワタシの脳を鷲掴みにする。
面接で志望動機を問われれば、「御社の将来性と発展性に魅力を感じ・・・」というのが定番になっているが、あまりにテンプレ化しすぎて最近ではこのフレーズ自体を「NG」とする風潮が強い。
だいたい「御社(おんしゃ)」なんてコトバを人生で一度も使ったコトのないバカ学生が、意味も分からずに付け焼刃で使うのだから、「御社の・・・」と切り出した時点で「もう結構です」と言いたくなるのも至極当然の成り行きかもしれない。

面接官は、自ら属する会社に入りたい人間を面接するのであって、その立場から言えば「入社を希望するにはそれ相応の動機があるハズ」と考えがちである。
しかし面接する側からすれば、数ある求人情報から見聞きしたコトのある会社、面白そうな職種、収入や保障などの条件面を比較し、目星を付けた会社に履歴書を送る。
その書類選考にパスして面接に招かれたから来ているのであって、それ以上でも以下でもない。
入社希望の動機は「就職」であって、入れるのであれば、別にココでなくたって構わない。
その「就職」にしたって、「学校を卒業してしまうからなんとなく」というレベルの動機なのだから、ソコにわざわざ「『当社』を志望した動機は何ですか?」と問われても、正直「働ければドコでもいい」が本音なのだ。
まあそう言ってしまっては受からないだろうから、仕方なく「御社の・・・」と言っているのであって、つまり志望動機とかは聞く方が「愚問」なのである。
そういう現実を採用担当者に突きつける、

まさか面接で志望動機は聞いていないでしょうね!

なんともスルドイ一言ではないだろうか。
そしてさらに

3年で4割は離職するという、若者の会社離れが叫ばれている昨今、著者が解き明かした「絶対に社員を定着させる方法」とは?
「面接で志望動機は聞くな!」「優秀すぎる社員は採るな!」など、著者の25年に及ぶ人事キャリアから編み出したノウハウが満載
と続けば、これも興味をそそる一冊となる。

ココでいつもなら、アマゾンへのアフィリリンクが来るのだが、どちらの本も内容よりキャッチコピーが先行する「さおだけ屋系」の匂いがプンプンして、千円を超える価格から書店でもなかなか手がでるコトはないだろうから割愛させて頂く。
というか、是非ともブックオフでお目にかかりたい。
とはいえ、麒麟・田村の「ホームレス中学生」みたいなミリオンセラーはないだろうから、ブックオフで見つけるコトも至難の業。
というか、それまでこの2冊を覚えていられなそう。
となると、もう買っちゃったほうがいいのか迷うのだが、こんど大きな本屋の前を通ったら、探してみようかと思う。
「もしあったら買う」くらいの感覚で。

そうそう、かの黒木瞳さんが宝塚を受験して志望動機を問われた時、「別にSKD(松竹歌劇団)でもよかったんですけど」と言ったというのは、マメ知識。
結局、「実力さえあれば、地雷を少々踏んでもOK」というコトらしい。
それでも採用した、宝塚の面接官がスバラシイという、そういうハナシ。