競馬場の予想屋よりヒドい

dubrock2008-01-18


アメリカの株安と円高を受けた日経平均株価終値13500円は、なんと2005年10月以来の低水準だという。
サブプライムだなんだと御託を並べてはいるが、正月早々「日本経済は堅調に回復して年末には17000円を試す展開になる」とか「子年は強気相場」とか言っておいて、舌の根も乾かぬうちにとはこのコトだろう。

そんな証券アナリストさんの今度のフレーズは「外国頼みの日本市場の弱さ露呈。」w
もともと株価の上昇につれて高まる外国人株主比率を見ておいて、それについては何らの警鐘も鳴さなかったくせに、今さら「それ見たことか」は無いんではないだろうか。
東証一部上場の3割が外国人て、尋常な事態ではないと思うのだが。

サブプライムとは即ちアメリカで起こった不動産バブルのコトであり、通常の融資では疑問符の付いてしまうサブプライム層(つもり低所得層)が、高金利も厭わずカネを借りて不動産を購入し、返済などほとんどせずに高値転売で売り抜けるという20年前の日本の土地バブルそのものの現象のコト。
最近では工藤夕貴がその終焉とともに帰国して武勇伝を語っていたが、中古物件を高値で買うのは当時のトレンドであって彼女のリフォームによる付加価値ではない。
それが証拠にご自慢の富士の裾野の物件だって、誰も欲しがらないではないかと思うのだが、それを言わないのが「業界のお約束」であるらしい。

ともかく、ハブル的に増大したアメリカのマネーが、流れ込んだ日本から一気に引き上げられ、株価の手終いと投げ売りによる下落。
それは換金の容易性からも理解出来る。
また「円買い」というよりも、価値の下がり続けるドルを嫌っての「ドル売り」とそれによる世界的な「ドル安」。
これも理解できる。

ところで国も絡んでの大プロジェクト、都心の再開発として銀座や六本木に投機されたマネーというのは、回収しないのだろうか。
価値が下がっているとは言え、円で投機したマネーをドルに換金するなら、円高の今が一番のタイミング。
知名度とブランドイメージの向上には効果があっても、投じた巨費に回収の目処が立たない不動産投資に、いつまでもカネを出したまんまで居られるとは思えないのだが、実際のトコロはどうなのであろうか。
これで、豊洲汐留赤坂あたりの再開発が止まったら、図星というコトだろう。

仕事が回って来ないから、今年はまだ仕事に出てない。
と嘆く建築業者がいた。
何でも「これまで通り仕事は回す」という口約束で、勤め先の勧めで独立したらしい。
んな、元居た会社の下請けだけで食っていけるなんて、いつの時代の建設屋だよと思うが、そんな甘こい「社長さん」が蔓延していた時代が確かにあった。
それが「バブル」というものなんだろう。

40過ぎた職人に高額の日当を出すくらいなら、17歳鳶職の少年を雇った方が遥かに使いやすく、かつよく稼ぐ。
口ばっかりで動かないベテランは「独り立ち」と言いくるめて追い出し、たまにメシでも食わせれば文句も言わずよく働く少年を雇う。
それが建築業界のセオリーだと知ったら、前述の「社長さん」は何と言うのだろう。

デフレからの脱却と堅調な経済の回復とは、なかなか難しいもんである。