English Man in TOKYO

dubrock2008-04-05


先日の英国大使館で開かれたマイケル・ジョンソン氏のトークイベントに参加して、思ったコトがある。
それは、
「英語が聴き取れる」
というコトだ。

以前INDY JAPAN 2007のプレスレセプションに潜入した時に、「インカムで聞く同時通訳」というものを体験した。
この時のネタが、「(メタノールと比べた)エタノールエンジンの技術的な問題」という、ワタシとしては馴染みの深いテーマだったにもかかわらず、HPDのロバート・クラーク氏の話が、英語のままではさっぱり聞き取れなかったのを覚えている。

「ボクの英語力も衰えたもんだなぁ」
とその時はしんみりしたものだったが、あれから然程英語に接する機会のなかった今回、マイケル・ジョンソン氏のハナシがインカムなしで、結構聞き取れたというのはどういうコトだろうか。
確かに氏はトークイベントの冒頭で、「日本語は得意でないので英語で喋ります。ただ、ゆっくりと喋りますから」とは言っていた。
しかし、ただゆっくり喋られたトコロで、分からないモンは分からないハズ。

つまりそれは、「英国人が喋るイギリス英語は、聞き取りやすい」というコトではないだろうか。

そこで、「アメリカとイギリスの発音の違い」というキーワードで早速検索すると、AOL Q&A広場 アメリカとイギリスの発音の違い
http://aol.okwave.jp/qa3301355.html
というページが一番に引っ掛かってきた。
寄せられた回答を順に追っていくと、

以前テレビ番組で阿川佐和子さんがやはりイギリス発音について仰っていましたが、「全体的に低くすること」だと言っていました。
実際どの程度低いかなどは言葉では伝えられませんが・・・。
これはたしかにその通りで、当日会場に来ていたD&ADの方(多分イギリスのご婦人)の声が妙に低くて、聞き取りにくかったのを覚えている。
しかしこれは、「聞き取りやすい」というのとは間逆の要素だ。
発音に関して気づいたところでは、
米式ならseeを[si:]と発音するところを、[sei]に近いような音で発音してたり、robe, knowの[ou]の音を、[eu]に近い音で発音していたり、veryのvの発音が弱くなって、feryに聞こえるような場合があったり・・です
最後の「v」が聞こえなくなるというのは確かにその通りだと思うが、これも「聞き取りやすい」とは反対の要素。
違いは色々ありますが、一番顕著なのはRの発音じゃないでしょうか。
アメリカと違って音節末のRは発音されません。

例えば、
car, hard, door, pour, word, bird, water
などのRはまったく発音されないので、日本人は逆に発音し易いと思います。
carは「カー」、doorは「ドー」という感じです。

これも「聞き取りやすい」要素ではない気がする。
アメリカ式は、音のリズムでアクセントを取りますが、イギリス式は音の高低もアクセントに用いているような気がします。
それから、アメリカ語は「アクセントのないところの母音は、すべて曖昧な∂の音でOK!」みたいなノリがありますが、イギリス語の場合は、母音はアクセントのない場所であっても、綴りどおりに出す必要があります。

アメリカ語にありがちな、Tの子音がDに化けるクセも落とす必要がありますね。
haddaはちゃんとhave toと発音しましょう。
意外な違いで、「何々する人」を表す-erの発音は、アメリカのほうが保守的です。
アメリカ人は最後の子音のrの残りのようなものを、母音を飲み込むような感じで残していますが、イギリス語では完全に「アー」と伸ばせばOKで、rの子音は死んでいます。
コレでしょう。
アメリカ英語にみられる「曖昧への許容性」が、イギリス英語にはない。
しかしこのコトはですね、「聞く」分にはプラスなのだけれど、「話す」というコトになると逆に作用するワケですよ。
(なので、前述の「ご婦人」にたった一言「last week」と伝えたかっただけなのに、これがさっぱり通じなかった。○| ̄|_
そんなワケで、「聞くのはイギリス式、しかし喋るのはアメリカ式」のワタシ。
これって一般的な、「受験でしか使えない英語」なんだろうか。
そういえばこの前、「TOEICとかTOEFLとかでは、何点取るんですか」と聞かれた。

残念ながら「国際免許」ですから。ダブリュー!