ワル

dubrock2008-04-07


18才。
タイプとしては、「真夜中にコンビニ前に屯している連中」と言えば、イメージしやすいだろうか。
仲間意識は強いのだが、相手が「仲間以外」となると、「相手の気持ちを思いやる」といった配慮は見受けられない。
欠点、短所、相手がコンプレックスに思っているであろうコト、などについて、大勢の前で平気で口にする。
笑いものにする。
ひとたび「弱い」と感じると、その攻撃の手を緩めない。
世間で「いじめ」が問題視されているが、本人にしてみればそんな気はサラサラない。
こういう人付き合いがデフォルトなのだ。

年長者への物腰は穏やかで一見好青年にも見えるが、頭ごなしに指図されると反発する。
根っこの部分では、「自分が一番」だと思っているからだ。
年長者に一歩譲るのは「カタチだけ」。
それも「18才」という年齢を考えれば合点が行く。
ワタシだって、18才の頃はそうだったからだ。
まっ、アソコまで「ワル」ではなかったと思うが。

こういうコドモたちと、ワタシ(30男)とは、どういう付き合い方をしていけばいいのだろうか。
どういう距離感で接したらいいのだろうか。
倍ちかく歳も離れているので、とりあえず向こうが引いている。
変な敬語を使われる。
だが、根っこの部分では、「オッサン」と小馬鹿にされていると思う。
面と向かってはヘコヘコしていたとしても、彼らだけになったらナニを言われているか。
高校生にバカにされる高校教師の図式を思い出せば、想像に難くない。

?過去の武勇伝を語る
ナメられたくない一心で、過去の武勇伝に多少の尾ひれを付けて語る30男は結構多い。
それで「ワル」どもの尊敬を得られるかと言えば、むしろその逆。
基本「下」に見ているのだから、そんなオッサンが過去にどんな武勇伝を語ったトコロで、「ウソつき」とヒトコトで片付けられてしまうだろう。
力で押さえつけようとしても、すんなり従わないのが「若さ」ではないだろうか。

?一緒に悪乗りする
「同じ目線で」などと勘違いして、彼らの「悪乗り」に混ざる30男も少なくない。
だが、見た目が「オッサン」の時点で、彼らとの間には越えられない壁がある。
同じ小学校に行っていない。
共通の話題がない。
共通の友人がいない。
中途半端は付き合い方では「仲間外れ」にされてしまうだろうし、かといって率先して「悪の権化」と化すというのも、「分別あるオトナ」としてどうだろうか。
万が一ケーサツ沙汰とかになったら、自分だけ名前が晒されるのである。
リーダーでなくても、「リーダー」にされてしまう。

?シカトする
「オマエらなど眼中にないんだよ」と背中で語りかけながら、必死にシカトし続けるのも手ではあるが、こういう相手にはやけに馴れ馴れしく擦り寄って来たりする。
ちょうど、クラスで目立たないコをいじる感覚だ。
そして、「こんなコトを言ってやがった」と仲間内で笑い者に・・・
だいたい、拒絶していたのではナニも始まらない。
新しい感覚も学べないし、トレンドも掴めない。
やはりこれも、「分別あるオトナの余裕」が感じられない対応だ。

結局、ワルはワルらしくその道の先輩にお任せするのがセオリーなんだろうが、折角身近に出来たこの「18才」というサンプルを、少し勉強してみたいこの頃なのである。
ただバカにされるだけでは寂し過ぎる。
クルマとバイクと女だけが全ての輝かしい18才。
近づけは少しは取り戻せるような気がして。

「十代の煌き」って、たしか「キリン」というマンガにも出てきたテーマだな。