ドSのナースさん

dubrock2008-04-17


以前予告した通り、「メタボ健診」に行ってきた。
今年の健康診断のメインテーマは何と言っても、「バリウム一気飲み」。
「コーヒー味」とか「いちご味」とかから「ナニがいいですかぁ?」なんて聞かれて、和気藹々と検査されるつもりで入った検査室では、有無を言わさず無味無臭のバリウムを一気飲みされた。

その高圧的な態度に違和感を覚える。

ま、コチラとしては「2年に一度のサプライズイベント」だったとしても、向こうからすれば「毎日繰り返される日常業務の一コマ」であって、そんなにそんなにオッサン相手に愛想を振りまく類いのものでもない。
そう自分に言い聞かせて、怒りを堪えてゲップも堪えてレントゲン室に入る。

「スリッパはソコで脱いで、左を向いてください左、です。」

やっぱり高圧的だ。
そう思った瞬間に、我慢していたゲップも出る。
それからは、狭いレントゲン機器内で「右を向け」、「左を向け」、「その場で回れ」、ついには

おしりを上に突き出してくださいもっと高く。」

そう言われた瞬間に悟った。
コイツはSだと。
それも、にしおかすみこのような「ネタ」とか、「キャラ」とか、そんなチャチなもんじゃない、正真正銘のドSであると、確信したのである。

なんだか犯されたような感覚だけを残して、検査は終了した。
それぞれが口の周りに、バリウムの白い粉をつけたままで、レントゲン室で起こった屈辱について語るオッサン達。
そう、それぞれが社会ではソコソコのポジションであって、それぞれに反感を覚えた「胃部レントゲン検査」であったのだが、それを「グッ」と堪えたオトナの対応。
あの態度では、トラブルも度々起こしているのではないかな、と思いながら、それでもビクともせず謝罪すらしようとしない光景を夢想した。

最後に寄越された下剤を飲み下して、ようやく8時間後に出てきた「真っ白なウ●●」を見ていて、8時間前の屈辱感がまた蘇り、そして思った。
この場合、高圧的なドSのナースさんが悪いのではない。
毎日毎日、おんなじコトを日に何度となく言わなければならない、そのシステムに問題があるのだと。
せめてガイダンスを、予め用意された電子音声にするだけで、かなり改善されるのに、と。

絶え間ない試行錯誤の先に、快適な未来が待っているのだ。