押してダメなら引いてみな

dubrock2008-06-17


携帯電話のメール機能のように、利用者の意思に関係なく受信されるメールがプッシュ(PUSH)型、対してPC用メールのように、利用者が意図的に受信しなければならない(メールソフトを起動するなど)メールがプル(PULL)型と定義される。
「メールを受信する」という意識がいちいち必要なプル型は利用者にとって面倒なので、「メールソフトを常時起動させておく」ことでプッシュ型に近い使い方をしている人も多いだろうが、「パソコンの前に居なければメールを確認できない」という意味では、真のプッシュ型とは違う「疑似プッシュ型」というコトになるだろう。
また、女子高生などの間では届いたメールへの返信が遅いのは「マナー違反」とされているので、利用者の意思に関係なく送りつけられるメールへの返信のため、他の作業を一時中断しなければならないという煩雑さを「プッシュ型」は持ち合わせている。
たしかに、これを書いている最中にもメールが届き、「音とアイコンでお知らせ」なんてされると「どんな内容か」ぐらいは確認したくなるのが人情だし、確認すれば確認したで内容によってはその返信とかが先に必要になってしまうので、こんな一文を書くだけにも結構な時間が掛かってしまうコトも多い。

結局、両者に一長一短があるので、「あとは利用者の使い勝手で」というコトになるのだろうが、そんな現在進行中のタスクに割り込むプッシュ型のメールが、ワタシはあまり好きではなかったりする。

「RSSリーダー」というのは非常に便利な機能であって、愛用している「サンダーバード」というメールソフト
http://www.mozilla-japan.org/products/thunderbird/
ではRSSの購読設定が簡単にできるようになっている。
どう使うかというと、たとえばワタシのお気に入りブログである「よれよれ雑記帳」
http://www.janjanblog.jp/user/78sabue/78sabue/
は隔日で不定期に更新されるブログなので、普通だったら「1日に数回程度開いて更新を確認」しなければならないトコロなのだが、このブログのRSSを登録しておけば、「こういう新着記事が更新されましたよ」がメールと同様に通知されるようになるので、その手間が省けるようになるのだ。
つまり、本来「プル型」だった「ブログ」が「プッシュ型」に出来る、というコトになる。

仕事がらみで必ずチェックしなければならないニュースであったり情報であったりというのを、漏れなく遅滞なく確認できるのは、それはそれで非常に便利なコトであって、ワタシのブログのRSS情報にもかなり多くのアクセスを頂いているというのは、非常に喜ばしく有り難いコトでもある。

ただ、だ。

ただ、「お気に入りのブログを読む」というのはある意味自由意志であって、レクリエーションであって、リラックスタイムである。
これが、「ほら新着記事が出たから読みなさい」と言われた途端に「タスク」となってしまって、他の仕事で立て込んでいる時などせっかく新着記事が更新されたのに、嬉しくないという本末転倒な感情が生まれるのだ。
また、2、3日開かなかった間に新着記事が複数本更新されていて、「なんか得した」気分になるささやかなヨロコビも、「お気に入りのブログを読む」という行動には含まれているのであって、RSSで機械的に配信される更新情報では味わえないものである。

結局、こういった便利機能も「使い方次第」であって、「お気に入りのブログはRSSリーダーで管理するのが基本」というネット上級者なら「常識」と言われる事柄については、ワタシは大いに異論があるというコトなのだ。

馬鹿と鋏の例えではないけれども、どんなに便利な機能であっても、決して機械に使われることのないようにしたいと思う。
ちなみに、このサンダーバードの「フィルタ機能」というのが簡単設定で使い勝手が良く、行きがかり上購読せざるを得なくなったのだが、購読後一度も読んだコトのないメールマガジンなど、「このメールを受信したら削除」と設定するだけで済むので、結構重宝している。
(ほら世の中には、「配信停止」にするのが先方に知れたら失礼になっちゃうメルマガって、結構多いじゃないですか。)
福田内閣のメルマガがこの設定になっているというコトは、ココだけの秘密だ。