何を今更

dubrock2008-08-16


世間というか、マスコミがオリンピック一色になっていて、今日が『終戦の日』であるということを、ある意味意図的に避けているのではないだろうか。
と、そんな気もする8月15日は、あの「クソコイズミ」が靖国参拝する朝で始まった。
首相になってからの参拝ばかりが取り沙汰されたせいだろうが、このヒトが昔から参拝していたハナシって、ご年配にもあんまり知られていない。
ま、そんなコトを言ってしまえば、元来この日には皆参拝していた「靖国」を、わざわざ問題提起したナカソネが悪いって意見もあるワケで、連立して政権を担っている公明党に配慮して「宗教上の理由」から参拝を見合わせる宰相、ではないのだろうが、今更『前』首相になった安倍シンゾーの参拝姿など見たくもなかったワケで、ヒトと同じコトをして、これくらい悪印象しか残らない政治家も珍しい。

セーコちゃんが鼻の穴おっぴろげて参拝して、自民党は既得権層に王政復古の大号令
これでコイズミの8年こそ悪かった。
コイズミ=悪
クソ・コイズミ
という図式が出来上がって、新たに既得権層が再構築される元の木阿弥である。

何を今更、なのである。

柔道日本代表・鈴木選手の惨敗。
あの試合を指して、「あれでは柔道ではなくレスリング」と批判するのがトレンドみたいだが、「両手刈り(もろてがり)」は立派な柔道の技であって、一旦抱え上げられるほどのあんな見事な「両手刈り」が決まるのは非常に珍しい。
背景には「まさか来るとは思わなかった油断」があるのだろうが、その油断はおそらく「試合開始早々から両手刈りしない」という日本柔道界の暗黙の了解があるからだろう。
元来この技は、終了間際の「あと数秒」というタイミングで繰り出す捨て身技(のハズ)。
そんな日本柔道界のローカルルールが生んだ敗戦ではないだろうか。

ちなみに、石井選手の僅差優勢勝ち「金」よりも、塚田選手の見事な一本負け「銀」のほうが見応えがあった。
実況アナの、「あと30秒、優勢のまま逃げ切って…」の声の直後に投げ飛ばされる巨体。
誰しもがそう思った「油断」と、必然の結果。
「優勢で逃げ切るのが柔道」ではなく、「あくまで一本取るのが柔道」なのである。

日本勢総崩れの結果に斉藤監督が急遽発した「選手育成からの立て直し」論。
これまた「何を今更」ではないだろうか。
これが「(分かっていたけど)惨敗するまで言えなかった」
であるコトを祈りたい。

ちなみに、有力選手の「耳」がおしなべて潰れているのに、鈴木選手の耳だけキレイなのが気になったのはワタシだけだろうか。
何故柔道選手は「耳」が潰れるのか。
その辺りに、日本柔道界が抱える本質的問題があると思うのだが、そんなコト耳の潰れた斉藤氏には分かりますまい。

そんなワケで、「何を今更」の多かった終戦の日
週末は、ほとぼりが冷めて静かになった靖国に行って、「何を今更」の声を聞いてみようかと思う。

いくら金メダル取ったからって、よく中国が『君が代』を流したねって、そんなトコロが気になるのも「何を今更」だろうか。