青森まで1000円か!

dubrock2008-11-01


麻生太郎のバラ撒き予算が話題になっている。
断言しておくが、だからと言って自民党に入れるつもりは、ない。

今回発表のバラ撒き、名目上は「緊急経済対策」となってはいるが、これで個人消費が刺激されることも、景気が上向くこともないだろう。
エコノミスト達は口を揃えて、その施策の効果に疑問を唱えているが、そんなコトは当の麻生太郎だって百も承知。
今更言われるまでもないのである。

経済対策の名を借りた、人気浮揚策

であって、それは受け手も感じているコト。
ただ、このコトで麻生内閣を支持出来るだろうか。
次回選挙でも、自民党に投票出来るだろうか。

「支持率浮揚としても、その効果は懐疑的」

それが、今回の発表に対する「正しい評価」ではないだろうか。

それにしても麻生太郎という人間、さすが「エエとこの子」だけあって、施策も実に羽振りが良い。

一万二万のハシタガネで済むなら、くれてやる。

そんな心の声が聞こえて来そうである。

これはその昔、世襲でじき社長になる予定の、いわゆる御曹司である専務さんと付き合っていた頃のハナシだが、その専務さんは実に「金離れ」が良かった。
身銭を切ることにまるで頓着しない。
悩みを抱える部下が居れば夜の街に一晩付き合い、それらの領収書を会社に持って来ることなど一切無かった。

「カネを欲しがる者にはカネを、地位を欲しがる者には地位を、権力を欲しがる者には権力を」という田中角栄ばりの人心掌握術。
そんな「帝王学」を幼少からの「育ちの良さ」で自然と身に着けた、そんな人だった。
育ちの悪さから何かにつけてカネに執着してしまう。
そんな野良犬のワタシには到底真似の出来ない芸当だった。

いま麻生太郎の「緊急経済対策」を見ていて、それを思い出す。

端金がそんなに欲しいなら、くれてやったらいいじゃないか。

しかしそのコトバの裏には、ある意味庶民をバカにしきった、そんな上からの目線が見え隠れしてはいないだろうか。

たった一万二万でそんなに有り難がるのであれば、安いもんだ。

そのように聞こえてならないのである。

そうは言っても、近年の燃料価格高騰により、ドライブ、それも高速道路を利用した長距離のものは「特に」控えていた身にとって、「ETC利用で休日1000円で乗り放題」は嬉しい。
「青森に金曜の夕方向かって、ETCゲートを0時以降に出るようにすれば、翌日も一日乗り放題」、それでいて、「青森まで片道1万3千円ほどだから、深夜割引との差額で考えてもガソリン代が出る」みたいなコトが話題になるくらいインパクトのあるコトなのだ。

また来年は1月4日が日曜日だから、「元旦(祝日)に帰省して4日(日曜日)に帰って来れば、行きも帰りも1000円。」
でも、「そらスゴい混むだろうなぁ。」
とハナシは更に膨らむのである。

そしてこの「土日休日1000円」というのは、民主党の言う「高速道路全部タダ」なんてのよりよっぽど現実的だからイイ。
つまり自民党の、今のマジメな国民サービスというのは、『もしかしたら民主党に政権取られるかも』という危機感から来るのであって、民主党の存在意義はソコにある。
だからと言って、民主党には政権を任せられないという絶妙なバランス感覚。

ソコに「アメリカから始まった世界同時株安」という大義名分が加わって、「3年後に消費税上げます」なんてハナシは書き消された感があるが、少なくとも麻生内閣ではない3年後、果たして自民党は政権を握っているのか、とそればかりが妙に気になったりする。

結局今の自民党が批判されているのは、小泉人気だけで何回政権交代するつもりなんだ、というコトであって、愚策への批判ではない。
そんな根本的な部分で履き違えた御曹司麻生太郎の大盤振る舞いに、今後も注目していきたいと思う。

トコロで、夕刊フジに全く逆の記事が載っているみたいだが、大人の余裕でスルーすることにしよう。
所詮「夕刊フジ」やし。w