梯子を外される話

dubrock2009-02-11

公益法人はその公益性から税制面で優遇される代わりに、過度の利益計上を禁止されている。
とは言ったって、だ。
そう、理事長による組織の私物化を問題視されている、財団法人日本漢字能力検定協会のハナシだ。

そも「漢字検定」なんて下らない、と言っては失礼かもしれないが、ともかく「漢検2級」とか言われても、

で?

としか応えようのない資格、「資格」ってのもオカシイか、まあ「特技」に毛の生えたようなものを、それこそ珍重し続けてきた教育関係者にマスコミ、このあたりが批判するのは、いかがなものだろうか。

入試で優遇していた学校もある?
つったって、地方の公立校じゃ、それの取得を教育の一環として全面的に推進していたじゃないか。
授業のネタに事欠いて。w

報道するネタが無くて、「今年の漢字」を当てる、とか企画にしていたフジテレビなんかもその一翼を担っていたワケで、自ら「メディア」とか「ジャーナリズム」とか言うなら、ソコまで調べてから公共の電波に乗せなさいって。

つまりナニが言いたいかと言うと、これだけ持ち上げて来て急にバッシングに切り替えられては、検定を受けるコドモたちが迷うではないかというコト。
認定取得の為に一生懸命勉強してきたコにとって、これじゃ受けにくいではないか。
それも「一時の話題性」だけで。

こんなのはいくらでもあって、オイラが厨房の頃に取らされた「英検」だって、今じゃTOEFLだのに取って代わられ、履歴書にすら書きにくい。
だいいち「英検3級」なんて、何の足しにもならないのである。
受けるだけ無駄なのである。
受験料の無駄なのである。
お母さんごめんなさい。

だいたい、公立校の教員からして「能動的に受験を推進」させるワケ分かんない資格の類が多すぎるのである。
そんなワケで、履歴書に「漢検2級」とかリアルで書いて来る平成生まれを面接しなくちゃいけない昨今、「理事長が私腹を肥やしていたからダメ」、みたいな大人の事情でその意義や権威すらも失墜してしまいそうな「漢検」の、行く末を案じずには居られないのである。

ちなみに、ワタシの世代で言えば「リクルート」。
結構「良い事」をしている企業なのだが、「未公開株で政治家に利益供与したからダメ」、という風潮の中で、進学にも就職にも利用しなかった。
そして今でも、出版元がリクルートだと「嫌な気分」になる。
三つ子の魂百まで、なのである。