エプソン ホームプロジェクター・ドリーミオ体験会に潜入

目白
JR目白駅から歩いて5分ほど、とある一軒家にやって来た。
今日は、エプソンから新発売のホームプロジェクター・ドリーミオの体験会である。

会場内

ホームプロジェクター?
んな高いもの、ホームユースで買えるかよ。

「プロジェクター」がどんなに素晴らしい映像機器であったとしても、価格が数十万円では手が出ない。
ちょうど、家電量販店のテレビコーナー中央に鎮座する、「100インチプラズマTV」と同じだ。
それは、今回の商品を開発したエプソンの事業部長殿も同意見だったらしい。

10万円をちょっと切る価格帯で、売られる商品であること。

コレがこの商品の開発コンセプトであり、特徴でもある。

つったって、オレ、コンセント以外のケーブルは繋げねえよ。

おおよそプリンタ業界のビッグ2の事業部長さんの発言とは思えないが、前述の部長さんからはそういう要望もあったらしい。

『カンタン』。
それが第2の特徴になる。
それゆえ、スピーカーとDVDプレーヤーを内蔵している。

本体を置いてコンセントを挿し、DVDを入れる。
すると、コンテンツが自動再生される。
言語の切り替え、字幕の有無は、再生しながらリモコンで操作出来る。
もう、メニューから言語を選択し、字幕を設定して再生、なんてしなくていいのである。

スピーカーは、内蔵である。

でも、内蔵のスピーカーってチャチくね?

これも、開発段階から苦労したポイントである。
大音量の低音を出そうとすると、ユニットは大きくならざるを得ない。
かといって、スピーカー別体式では配線が煩雑だ。
その、「ちょうどイイところ」を、勉強したのだという。

実際、コンパクトなボディながら、結構大きな音が出る。
「意外」なくらいだ。
ただ、いじわるな目で見れば、正直「低音は…」ではある。
ただ、流行りの「5.1chサラウンド」に対応するべく、ウーハー用のオーディオ出力端子は付いている。
これで迫力の低音もカバーできるというもの。
ただ惜しむらくは、「それだけ」だというコト。

後述するが、「プロジェクター」としての基本機能を満たすため、DVDプレーヤー内蔵でありながら、各種入力端子を持っている。

背面

極端なハナシ、USBメモリーまでダイレクトに挿せる。
これだけ多くの入力端子を備えながら、出力が音声1系統というのが、余計残念に感じられた。

プロジェクターなので、スクリーンが必要である。
というワケで、「カンタン組み立て」のスクリーンが付属する。

組み立て

このスクリーン、機能は申し分ないが…

スクリーン

正直、「使う度に毎回出し入れ」というのはめんどっちい。
しかも、組み立ては「1人ではちょっとキツい」となれば、「組み立てはお父さんの仕事」みたいになってしまうだろう。

本体は部屋の中央に置くようになるのだから、ここに置きっぱなしはジャマだ。
使ったら片付け、毎回使う前に出してくるようになるだろう。
さらにスクリーン、では、正直観る前に萎えてしまう。
かといって、使わない時のスクリーンくらいジャマなものはない。

せっかく軽量で、しかも「組み立て簡単」なスクリーンを作ってくれたエプソンさんには申し分ないが、もともとリビングとかに「ちょうどイイ白壁」とかがあって、というシチュエーションが、ベストなんじゃないだろうか。
その為に、ベスポジの壁を「真っ白な壁紙」にしたってイイ。
スクリーンは、そういった認識でいいじゃないだろうか。
この辺が、「プロジェクター」故の問題点だろう。
かといって「スクリーン付属ナシ」では、「見えない」「使えない」ってクレーム付けられる世の中なのだから。

つったってオメー、普段は壁一面真っ白なままか?

という無理難題に打って付けの使用法がある。

天井投影

天井投影だ。

ああ、立てんのね、と思ったヒトは甘い!
なんと鏡で反射させて、そうすると像が反転するので、「反転モード」に切り替えて…

メンドクサイ?

確かにそうなんだけど、立てると倒れた時に高価な光源ランプ(19000円也!)にダメージが…
ってメーカーさんらしい心配事が発生するらしく、それゆえ「使用時の縦置き」にも対応していないとのコト。
軽量コンパクト」、それでいて「安い」というコンセプトを守るには、聞くも涙、語るも涙の「取捨選択」の繰り返しなんだとか。

でもね、「スクリーンまでの距離2メートル強」で設計された本機、「床にベタ置き」で天井までが「ちょうどイイ距離」なんですよ。

この時の画面サイズがだいたい80インチ。
それでいて、「寝っ転がって長時間テレビ観てると、首が痛くなる」というのが無い。
なにせこっちは、ベッドに横になればイイのだから。
これはイイ!

ただ、惜しむらくはココでも「音」。
「横になる」というコトは、必然的に本体と同じ床に並ぶというコトで、つまり「本体の左右どちらか」の音しか聞こえないというコトで、折角迫力の大画面なのに音が…。

いえ、もう言いません。
言いませんけど、せめてステレオ出力端子さえあれば、リサイクルショップでポンコツのミニコンポ買って来て、天井にスピーカーセットして外部入力端子だけ用意しておけば…、なんて考えちゃうじゃないですか、というコトなんですよ。

でもね、それ以外の部分では「ほとんどがボタン1つ」というコンセプトが貫かれていて、例えば「プロジェクター」っていうと、スクリーンの真正面から投影するのがベストで、でも実際はそうは行かず、「少し上方」に投影することになる。
でもそうすると、画面上部と下部の距離に差が出て、つまり「像が歪む」。
画面が「上が広がった台形」になっちゃうじゃないですか。
あれの補正が、ボタン1つ
それもデジタル補正だから、「ちゃんと真四角」になるのですよ。
これはスゴい。

あと、「スリープタイマー」が付いていたり、「ちょっとトイレ」の為に白画面でポーズしてくれたり(照明代わりになるでしょ?)と、ナニかと中高年に優しい作りになっている。

そんなワケで、「久し振りにジョン・ウエインでも観ようか」なんて往年の映画ファンには、堪らない一台ではないだろうか。
定額給付金で、是非ご検討頂きたいものである。

オレ、オレならもちろん、ゲームですよ。

X-BOX

ダブリュー!

ゲーム