「とわだ」大活躍

dubrock2009-04-01

海上自衛隊海上警備行動、いわゆる「海賊対策」が始まった。
今回派遣された護衛艦は「さざなみ」と「さみだれ」。
いずれも2000年頃就役の「比較的若い艦船」ではあるが、…。

ほら、「海自の艦船」つったら、「イージス!」とは行かなくても、ミサイル積んだイカツいDDGとか、ヘリ3機運用出来るDDHとか、他にいろいろあるじゃないですか。
なのに何で、よりによって汎用型のDDなのかなあって、そう思ってしまうのですよ。

もともと、近代海軍の装備というのは、「国対国」「海軍対海軍」を想定したものであって、日本の海上自衛隊はその中でも「哨戒(特に潜水艦の侵入に対する警戒)」と「掃海(機雷除去)」の2つに特化した装備構成になっている。
(ま、「自衛隊」なんだから当たり前っちゃ当たり前なのだが、)
で、北の将軍様が打ち上げ花火上げて以降、「ミサイル防衛」なんてのが騒がれるようになって、バカ高い建造費掛けて「イージス艦」なんてのをバカスカ建造したワケだけれども…。

近年の「テロ対策戦」において、これらがいかに無力であるか。

そう思われてならないのですよ。

先の「テロ対策支援」でも、インド洋沖で活躍したのは「補給艦とわだ」と「とわだ」を警護する護衛艦
もともと「補給(supply)」つったら「後方支援」であって、戦闘部隊をサポートするのが主任務の、まあ海自でも脚光を浴びるコトのないジミーな部隊だったワケですよ。
それが「補給」が主任務で、戦闘艦がこれを警護する役目なんて、本末転倒もイイトコロ。
これじゃあ何の為の防衛費か、なんて言われてしまってもおかしくない状況なのですよ。

海賊警戒に先立って、「まずは『とわだ』から補給を受ける『さみだれ』」の様子が配信されたってコトは、今回も「とわだ」、派遣されてたんですね。
タンカー大活躍です。

海賊対策の警護ってコトになると、「警護してますよ」ってアピアランスが大事になる。
だから、今年就役した新型DDH「ひゅうが」なんかより、古臭い「軍艦」のカタチをした汎用護衛艦の方が、威圧感があり適している。
どんなに攻撃能力が高くても、「潜水艦」じゃあ意味が無いのである。

これで、将軍様のミサイル騒動でイージス艦も作戦展開し、いちおう面目は保ったカタチにはなるが、…。
「MD構想」って運用実績はおろか、試験成績ですら満足な結果が無いんじゃなかったっけか。
これで、万が一落下物かなんかあって、あろうことか捕捉に失敗とかしたら…。
怖いっす。
ミサイル打ち込まれるよりも、怖いっす。


そんなワケで、脇役ばかり大活躍の海上自衛隊に、一抹の不安を感じずには居られない今日この頃なのである。