コンビニで薬

dubrock2009-06-14

「ネットで薬が買えなくなる」と叩かれている今回の薬事法改正であるが、代わりに可能になったのが「薬局以外での薬の販売」。
薬を、含有している成分や、副作用などで1類、2類、3類と分け、「比較的問題にならないであろう」(っていう解釈でいいのか?w)2類と3類に分類された薬に限っての販売である。
この場合、従前必要とされた「薬剤師による面談」は不要であって、登録販売者(医薬品販売現場とでの一年間の実務経験が必要)の立会いがあればOKというコトになる。

「薬剤師による面談」?

あれだ、「鼻水出て頭痛いからルル買おう」ってドラッグストアに行ったのに、風邪薬コーナーの前で白衣着たオバチャンにストーキングに遭い、具合が悪いから喋りたくもないのに症状を聞かれ、結局聞いたコトもない製薬会社の錠剤(それでいて結構高い!)買わされたコトって無いだろうか。

あの屈辱から解放される

という解釈でイイんだろうか。
(ってか、本来「薬剤師による面談」で買い求めるものだったなんて、形骸化もイイトコロだよね。)

ともかく、ネットでは不便をする人が多いみたいだけど、便利になりそうだ
そう思って、今回の改正のニュース報道を聞いていた。

そしてつい先日、フラっと立ち寄ったサンクスで、そんな「薬の商品棚」に遭遇してしまった。

noimage.

(写真を撮らなかったのが残念!)
そのサンクス、店員がやたらと多く、おそらくは「本部運営の実験店」みたいな位置付けなんだろうけど、ともかくその店舗のベスポジに2類、3類と分類された「薬の棚」は鎮座していて、かなり新鮮でインパクトがあった。

インパクトというのは、その2類、3類に分類された薬のこと。
正露丸に太田胃散、武田漢方胃腸薬にバファリン、おおよそ「あぁ知ってる」という類いの薬は2類、3類だったのである。

これなら、ドラッグストア要らなくね?

と思うと同時に、最近では鼻紙にケツ拭く紙が主力商品になってしまったドラッグストアの、更なる苦境について思いを巡らせた。
なにせ、相手は24時間営業である。
店舗数が多い。
主力商品のほとんどが置かれている。

軽い症状ならコンビニで充分。
わざわざドラッグストア行って1類買うくらいなら、それくらい症状が悪いなら、素直に医者行って処方箋貰った方が良くね?

それが、消費者の素直なニーズなのではないだろうか。

対してドラッグストアでは、処方箋の取り扱いが活発化している。
病院の隣りにある、小さな処方箋薬局のことですよ。
隣りの病院で出された処方箋だから、ココなら在庫があるんだろうと訪れる。
すると、ココでも白衣着たオバチャンがエラそうに待っていて、既往症やアレルギーなんかについて質問してきたりする。

それ、さっき隣の病院で、センセー(医師)に言ったんだけど。

という内容を、またさらに聞いたりなんかするのである。
ああいうイライラは、今後解消されるというコトになる、でいいのだろうか。
そしてそれは、ああいった「病院の隣りの処方箋薬局」という業態の苦境、というコトでもある。

一消費者として便利になることは大いに歓迎なのだけれども、それによる激震に右往左往する業界の皆様もさぞ大変なことだろうと、他人事ながら勝手に同情しながら、バファリン10錠を焼酎で煽る知り合いのジャンキーのことを思い出していた。

良い子のみんなは、真似しちゃダメだぞー