そいつは驚いた

dubrock2010-01-15

驚いたハナシが2つ。

1つは小沢一郎の政治資金管理団体強制捜査が入ったこと、もう1つはJALの再生計画の全容である。

まずは1つ目のハナシ。

とかく政治家というものの周りには怪しげな銭が飛び交っているもので、「ロッキード事件の田中」、の一番弟子である「東京佐川事件の金丸」、の一番弟子である小沢一郎の周りにもそんな「怪しげな銭」が飛び交っているというのは、東北は岩手北上あたりを歩けば容易に感じるコトが出来る。
それは「公然の秘密」であって、たとえどんなにそれが明白であったとしても、訴追されることのないものだと思っていた。
それが議員特権、それが政権与党というものだと。

だから今回の件にしたって、下っ端議員がゲロして罪を全て被り、人知れず議員秘書として地元事務所に返り咲く。
そんなシナリオで幕引だろうと高を括っていたのである。
まったりと小沢に任意聴取を要請するも、小沢がこれに応じずにいずれ不起訴決定、みたいな。

ところが東京地検の下した結論は「まさかの強制捜査」。
家宅捜索である。

ココまでやって、「小沢不起訴」というコトになれば、検察が「小沢のカネ」に御墨付きを与えたコトになる。
果たして、政権与党の「影の支配者」小沢逮捕まで、漕ぎ着けられるのであろうか。
勝算は、あるのだろうか。

本人が「知っていた」段階で成立する「政治資金規制法違反」とはいえ、対する「オザワ」も相当なものである。
紙袋に入った現金を、「本人」から渡されたと言っているのに「知らない」と言い、秘書が「証拠を隠した」と言えば、「秘書の肩書きの名刺を持たせてはいたが、『秘書』ではない」と言う。

もう、「なんでもアリ」なのである。

これで、選挙戦に長けた小沢幹事長の失脚から夏の参院選民主敗北、ねじれ国会、鳩山内閣退陣まで描けるか否か。
大いに興味あるトコロである。

とはいえ、「解散総選挙」、これは3年先まで無いだろう。
そのことを、解散せずに麻生まで引っ張った自民党の、あの自民党の谷垣某が言えば言うほど支持率が下がる。
そのことについて、当の自民党は気付いているのだろうか。
ちょっと疑問に思ったりもするのである。

続いて「もう1つ」の驚いたハナシ、JALの再建案である。

「ジャンボ機の廃止」
「子会社整理53社」
「人員整理1万5000人」

「人員整理」を除いては、昨年10月に纏められた専門家チーム「JAL再生タスクフォース」の計画案と「ほぼ同等」である。

なら驚くことねぇじゃねぇか?

なのだが、「私的整理」が前提だった昨年10月と大きく違うのは、この計画が企業再生支援機構の管理下での「公的整理」によって行われるというコト。

JALと主要取引銀行が望んだ「私的整理」では、トップその他数人の経営陣が退任し、変わりに銀行から役員が天下り、ほとぼりが冷めた頃には「状勢が変わった」と計画は反故。
退陣した経営陣までいつの間にか関連企業に返り咲いて、相変わらずの「親方日の丸」。

そんな将来しか見えて来なかったのである。

それを国民が監視しなくちゃいけないと言ったって、国民は日々の生活に忙しい。
「それどころじゃない」のである。

それが「公的整理」となれば、裁判所が入る、再生支援機構も関与しやすくなる、計画の半分くらいは実行されようというもの、税金を投入した甲斐もあろうと言うコトなのである。
そうでなければ、まあた政治家が国民のカネをテキトーに使って、それで終わりになる。

それでは国民が許さない。
つか少なくともウチの奥さんが、許してくれないのである。

そんなワケで、再生計画でも「保護」が明確に謳われた「マイレージ」こそ要らねえと思う今日この頃。
株券と一緒に紙屑にしちまえと思うのは、飛行機に乗る機会なんて滅多にない貧乏人のヒガミだろうか。

上場企業の100%減資なんてホントにあるのかという、そういうハナシである。
今夜はコレで、飯が美味い!