ネット検閲の実態

ブログを更新する時は、「メール投稿機能」を利用している。
ケータイでもPCでもブログは書くのだが、PCで書いた記事は一旦ケータイに転送してから、サーバーにアップするという、一見無駄にも思える手順を踏んでいるのだ。

それというのも、これはブログを書いている皆さんはお分かりだろうが、「新しい記事を投稿する」という作業はサーバーへの負荷が大きいらしく、時にサーバーが反応せずに記事がどこかへ飛んでいく。
これはKDDIのブログサービスに限ったことではなく、「はてな」でも「アメーバ」でも“よくあること”なのだ。

しかし2時間も掛けてせっかく書いた記事を、そう何度も飛ばされたのではたまらない。
そういう時の為に、書き込みボタンを押す前に、ctrl+[A]、ctrl+[C]とキーボードを操作して、記事のバックアップを」なんて言われても、肝心な時に限って忘れてしまうものなのである。
そこへ行くと「メール投稿機能」というのは、各社かなり安定した動作をするもので、相手方サーバーが混み合っている時でも、更新に多少の遅れはあるとて、「記事がどこかへいった」なんてことはまずない。

しかも、撮り貯めた写メを添付すれば、そのまま記事にも追加される。
とても便利な機能なのである。
(ちなみに、今日の記事は、使っているケータイが「訒小平」の「訒」の字に非対応だったため、久しぶりに管理画面からの更新となっている。「孫」は出ても「訒」はダメなのである。w)

標題の「ネット検閲」について最初に感じたのは、3月26日の記事「真面目にオナホールの話」をケータイに転送した時のこと。

通常数秒もかからない転送が、いつまで待っても来ない

KDDIのメールサーバーから2回。
Gmailからも2回。

都合4通のメールがドコかへ行ってしまったのである。

なのでこの場合の問題は、おそらくは受け手側の「SoftBank」と推測される。
件名の「オナホール」が、NGワードに該当してしまったに違いないのである。

しかしこの場合は、ワードがワードだけに文句を言う筋合いでもない。
仕方なしに、久しぶりにブログ管理画面から、記事をアップすることとなった。
この時記事をアップするKDDI側のサーバーで、何か動きがあるかと思ったが、そういうことはなしに今を迎えている。



そんな折も折、当ブログ常連さんであるsabue氏のブログに、改竄者の正体は?
http://blogs.dion.ne.jp/36sabue74/archives/9304810.html
という記事がアップされたのである。

後にsabue氏ご本人も書かれているが、氏のブログは、(少なくともワタシのブログに比べれば)「中国」に対して好意的な立ち位置で書かれている。
にもかかわらず、「中国関連の記事を書くと、中国文字によってズタズタに荒らされるという」のが「1度や2度ではない」というのだ。

ちょうどgoogleが、中国から撤退するとかしないとかで揉めていた頃のこと。
(つっても「Google.com.hkにリダイレクト」だけどね。w)
【問題の発端になったのは、「天安門事件」に関する記述を検索結果に反映するかしないか】
であるらしいから、ソッチ関連の記載を中国当局が極端に嫌がっているということは容易に想像できたが、まさか何にもそういった話題にならないKDDIのブログサービスが、既にそういった「検閲」を行っているとは、思いもよらないコトだったのである。
(つか、ちょくちょく記事を修正していたなんて、夢にも思わなかった。)

残念ながら記事は荒らされた後で、その原文が何たるか判別不能である。
判別不能であるが、「訒小平」というワードに反応しているらしいことが書かれていた。
試しに「訒小平」というワードを連呼してみるが、これにはスルー。
相手にしてもらえないのである。
なので氏にお願いして、当ブログのコメント欄に「荒らされた記述」の原文を貼って頂く。

改竄前

http://blogs.dion.ne.jp/dubrock/archives/9311890.html参照)
コメント欄には、問題なく表示されて1週間。
コチラも完全スルーだったのである。

ここで思ったのは、氏が記事に書かれている「悪意による空想物語」、つまり「KDDIがブログサービスの管理を中国に丸投げしているのでは?」ということ。
ある特定のURLを監視対象に置いて、ソコが更新される度に「不都合な記載」がないか中国人が確認している。
そんな悪夢のような光景なのである。

試しに、原文をそのまま「追記」欄にもアップしてみる。
文字色を背景と同じ「白」に固定してのテストである。
前述の記事の「ちょっとしたテストをしています。」という記述の下、不自然な余白部分をマウスでドラッグしてみて頂きたい。)

結果は、・・・

見事「アウト」である。
それもサーバーにアップした瞬間に。

これで、検閲が機械的に行われていることが分かった。
つまりKDDIは、問題が生じる前に、問題になりそうな記述をマスクしていたのである。
(NGワードは、「天安門事件」+「訒小平」であろうか。)

そんなワケで、「言論の自由」なんてちゃんちゃら可笑しくなってしまうネット検閲のハナシ。
それは、オバマ大統領の「核兵器を持たない国は核攻撃しない」という平和宣言ぐらい、滑稽なものなのである。

参考までにsabue氏がブログに書いた原文を、ここにも貼っておくことにする。
(試しに他のブログサービスにも、同様の記述を貼ってみようと思う。)

中国共産党政権が一番触れてほしくないのが、第2次天安門事件だ。
中国政府は、世界が驚愕したあの凄惨な事件を、歴史から葬り去ろうとしているかのようだが、それは無理な話。
あれは中国共産党の喉元に突き刺さった棘だ。
共産党政権が続く限り苦しまねばならない。
20年前の丁度あの時、我が家の娘は北京の大学に留学していた。
だから、あの事件は我が家にとって余所事ではなかった。
娘の安否を気遣う親としては、肝を冷やす思いでテレビ画面に釘付けになったものだ。
丸腰の自国民を情け容赦なく戦車で銃撃する光景を、カメラは遠慮なく捉えていたが、とても文明国での出来事とは思えなかった。
あの蛮行を指示した訒小平は、いずれ名誉の剥奪というスターリンの憂き目を見るだろう、と、あの画面を見ながら思ったものだった。
その改竄具合を、楽しんで頂きたい。

言論の自由」なんて、妄想だよ、妄想。w



ちなみに、最新のメールソフト「Thunderbird」では、送信するメールに自動改行が入ってしまって、ちょっと長めの一文とか、

<img src="http://www.h6.dion.ne.jp/~w-rock/LOVELOG_IMG/8E86.jpg" alt="平岩 紙" width="200" height="300" hspace="5" class="pict" />
みたいなタグが分断されてしまう。
なので記事をケータイに転送する時だけ、「Outlook Express」を使っている。(泣)
この時の設定は、
「ツール」>>「オプション」>>「送信」
から、「メール送信の形式」を「テキスト形式」に、
さらに「テキスト形式の設定」で「エンコード方式」を「Quoted Printable」
にすると「Outlook Express」の自動改行を回避できる。

結構マニアックなことをしているのである。(笑)