平成の22年間で16人目

dubrock2010-06-07


読売新聞の社説に、ここ4代ほど立て続けに1年内外で退陣するに至った内閣総理大臣を、批判する内容が書かれていた。

今回の菅内閣のように、「主要閣僚が前政権からの留任」であればまだマシだが、それでもトップが替われば風向きも変わる。
「政治主導だ」なんて言われて、そんな大臣の顔色を窺うというか、いちいちトップの攻略法を練らなくてはならない官僚からすれば、「マトモな行政などできやしない」といったトコロだろう。

では、政権は長いほうがいいのか?

なのだが、あのまま鳩山さんに4年間続けられていたら、と考えると、一概に「長ければイイ」というものでもないことに気付く。
直近では一番長かった小泉さんだって、基本的に向かっている方向(これは好みの問題もあろうが)が悪くはなかったとはいえ、結果的には我田引水みたいな部分も最後には露呈しているので、「長期安定政権の弊害」ってのもある、というコトは間違いないのである。

で、ちょっと気になったので、「内閣総理大臣の一覧 - Wikipedia」なんてなページで歴代の内閣総理大臣の在職日数を確認してみると、日本国憲法制定後の1947年以降でも、1年足らずの在任期間の総理大臣というのは、結構多いもんである。(ま、死んじまっては仕方がないが。)

その傾向が顕著になるのは、在任通算1806日の中曽根康弘以降で、結局後継に、国民にも国会議員にもあんまりウケていない竹下登(在任576日)を派閥の論理で持ってきたのが原因と思われるが、その後の宇野宗佑(在任69日)から元号が「平成」になったことを考えると、「平成に入ってから総理大臣がコロコロ変わる」のではなく、「中曽根以降、自民党は安定した政権を築けなくなった」と言ったほうがいいのではないだろうか。
5年以上やって有り余るぐらいの人気を得た、小泉さんが例外なのである。

で、民主党である。

こと「安保」において、社民党と政策を異にする以前に、もともと民主党の半分は社民党(旧社会党)の人間である
のみならず、残りの半分は小沢が連れてきた自民党の人間なのである。(ま、現実はもうちょっと複雑だが。)
そんなの、「選挙」という目標に向かっている間はいいが、その後は政策的に最大公約数を得ることすら、不可能なのである。

持って、1年。

まあ、そんなトコだろう。
それ以上やったらボロが出る。

ボロが出ると叩かれる。

叩かれて耐えられなくなったら、交代する。

交代すると何故か、前政権の失政については追及しなくなる。
おそらく今回も、もう「普天間合意は公約違反」といった声は上がらなくなるだろう。

そうやって、次の総選挙までお茶を濁すのが、今の政治なのである。
(んな、「自分」抜きに「国民の生活が大事」とか、有り得ねぇて。w)

なので、今度の菅さんも、おそらくは1年内外だろう。
(ヨーロッパあたりから始まる金融のゴタゴタの、対応に失敗あたりが現段階では有力。)
残る任期は2年。
計算上は、あと2人が民主党から総理大臣になれる計算になる。

1人は小沢さんだろうか。
総理大臣になりたくて、あれだけやってきたのである。
ならずに死ねるか。
なれなければ、また民主党をぶっ壊す

そんなワケで、「小沢から距離を置いた菅」の後は、たぶん小沢だろう。
そして「横暴」、「豪腕」、「自分勝手」と批判が集まり、1年で退陣。
というか、総理大臣になりさえすればそれでいいのであって、在任期間はカンケーないのである。
(あの森喜朗だって、在任は通算でたったの387日。それであの大物ぶりである。)

で、その次。
小沢の後だから、当然小沢から距離を置いている人間、である。
多分前原さんか岡田さんだろうけど、岡田さんは代表やってる時に選挙で大敗しているので、前原さんで行くんじゃないだろうか。(つか、岡田さん外務大臣やってからやつれすぎ。死んじゃうよ?)
少なくとも、「タルトコさん」なんていう、聞いた事もない人が出てくるハナシじゃないのである。(そりゃそうだ。みんな「1度は」総理大臣になりたくて、子分を連れて集まったのだから。)

で、選挙で負けて、ほいでもって小沢が復権して、・・・

「政策で政党を選ぶ」って、そういうことだと思うし、その時までには、自民党も支持できるような政策を掲げていることだろう。
そう期待する。
そうなれば、総理大臣がコロコロ変わったとて、何の問題も生じないのである。

そんなワケで、菅さんにこれといった期待はないけれども、少なくとも国益を損なうような決断はしないでほしい、今日この頃なのである。
(いや、ガス田とか竹島とか、マジで(人∀・)タノム あと外国人参政権も。)