日本には「open ID」が足りない

dubrock2010-06-13


ツイッターフィード」

twitterfeed.com
feed your blog to twitter
http://twitterfeed.com/
は、指定したRSSフィードを一定の時間ごとに確認して、新しい記事があれば「ツイッター」で更新情報をつぶやいてくれるというサービス。
「RSS」は、「ブログなどの更新情報を配信するいくつかの文書フォーマットの総称」である。

ええっと、ちょっと前に「ネット力検定」とかいうサイトがあって、ソコで、

「お気に入りのブログが更新されていないか、ブックマークに登録して定期的に訪れるようにしている」
という問いに「はい」と答えると減点される、というのがあった。
出題者からすれば、「ブログの更新情報はRSSで」というコトなのだろうが、ドラマ「結婚できない男」で、主人公の阿部寛がちょくちょく「金田」のブログを確認するシーンなど、「ブログの更新確認」にはある種のレクリエーション的な意味合いが含まれる場合が多いので、その行為をもって「ネット力が足りない」とするのはいかがなものだろうかと思ったものだ。

ともかく、ブログの更新情報を通知してくれる「便利なRSS」ではあるが、これには受け手側がお気に入りのブログのRSS情報をあらかじめ登録しておく必要があるワケで、そのこと自体がめんどくさいし、登録したら登録したで「1日に30回も更新しやがった」なんてコトになれば、それはそれで煩わしく感じることになる(ワタシなんかは、「読まなくては」という義務感が発生すると逃げたくなる習性なので、よっぽどのことがないとRSSでの更新情報の通知は利用していない。)ので、なかなか「ブログのRSSを購読してくれるユーザー」というのは増えないものである。

そんな、便利なようでなんとも使いにくい「RSS」を利用して、ブログの宣伝などを行ってくれるのが「ツイッターフィード」なのである。

その「ツイッターフィード」、利用するには「ID」が必要となる。
もちろん、「sign up」から登録すりゃあイイだけのハナシなのだが、全部英語のサイトだし、こんなトコロに不用意にメールアドレスなど晒して、「VIAGRA 80%off sale!」みたいなメールを毎日受け取るようになっては(オレだけか?w)たまらない。
そんなワケで、

ご利用にはまず、会員登録してください。(無料)

というコトバに、二の足を踏んでしまう初心者が多いんじゃないだろうか。

ソコで今日のお題である「open ID」である。

これは、グーグルやヤフーなど他サイトの会員IDを使うことで、自サイトの会員登録を不要にしてしまおうという考え方。
これによって、2回も入力させられたメールアドレスに確認メールを送られ、ソイツのリンク先からこんどは個人情報を入力させられる、なんて面倒な手続きをせずにサイトが利用できてしまうという、画期的なものなのである。

先日「パソコン初心者あるある」という記事で、

「モニターにIDとパスワードが書かれた“ふせん”がいっぱい」
というネタが晒されていた。
最初は誰しもが、通った道なんじゃないだろうか。

ちょっと検索すれば、IDとパスワードをサイトごとに管理してくれるフリーソフトなんかすぐに見つかるのだが、そのソフト自体がどれだけ信用できるのかを考えると、「モニターに付箋」を一概に笑うこともできないと個人的には思っている。

ワタシの場合で言えば、たとえばビールの懸賞応募のサイトとか、別に“なりすまし”で入られても大勢に特段の影響のないような「さもないサイト」のパスワードは、2,3の同じものの“使いまわし”である。
そんな、登録したことも忘れてしまうようなサイトのパスワードなど、覚えているワケがないのである。
また、個人情報保護だか何だか知らないが、そういった「さもないサイト」に限って、「パスワードは半角英数字の組み合わせで8文字以上」とかメンドクサイことを言う

個人情報保護法」のそもそもの理念は、「不必要な個人情報は集めるな」であって、それは、「集めれば、どんなに管理しても漏洩のリスクを伴う」という思想から来ている。
だから、例えば懸賞応募であれば、極端なハナシ「メールアドレスのみ取得すればOK」なのであって、それをメールマガジンの購読者リストにしてしまおうなんて考えるものだから、ハナシがめんどくさくなってしまうのである。

しかも、だ。

先日来「ヤホー!」でよく見かける「インサイト1台プレゼント」など一連の「ホンダの車プレゼント」の企画では、応募にはまずメールマガジンへの登録が必須であって、「もし登録済みの場合は、メールマガジン記載のURLから応募してください」なのである。

んなもん、とっくにフィルターつけて自動削除

とか言えないのがツライところだが、読まれないのはたいした内容もないのに頻繁にメールマガジン送りつけてくる側の問題であって、読まれるべき「仕掛け」のしっかりしているメールマガジンというものは、そういった扱いは受けないものである

そんなワケで、何かというと個人情報を収集しようとするサイトが氾濫している昨今。
フィッシングサイトの注意喚起よりもまず、大企業から率先して「open ID」を導入していただきたい、今日この頃なのである。

IDなんて、2つ3つあれば充分、なのである。