スムーズな移行・連携を可能にするマイクロソフトのクラウドソリューション

dubrock2010-08-07



昨日の記事を読み返していて、

これじゃあ「肝心の“クラウド”について全然触れられていない」

というコトに気付いたので、ちょっとそのあたりについて書き記しておこうと思う。

ちなみに内容は、

テクノロジービジネスフォーラム2010
http://tbf.gigei.jp/
におけるマイクロソフト・西脇氏、グーグル・藤井氏、IBM・森氏の講演を聴講しての備忘録である。

まず“クラウド”とは何であろうか。

クラウドの3要件」についてIBM・森氏は

・メール
・ファイル共有
・Web会議
と定義していた。

1番目の“メール”。

いわゆる“メール”は、“ある特定の人”に送っているものではあるが、厳密に言うと“人”というよりは、“その人が保有、または使用している端末”に宛てて送信されるものであった。
なので、会社のEメール(こういう言い方ももう過去のものだが、)に宛てて送った内容というのは、相手が会社に居て、かつ常時使用しているパソコンのメーラーを開いた時にしか開けてもらえない、つまり“伝わらない”というのが常識であり、暗黙の了解があった。

そこから、

「まだ会社に帰ってないので、内容を確認してないんですよ。」

なんてな言い訳が、通用していたのである。
(今思えば、“良い時代”だったとつくづく思う。)

これが“クラウド”になるとどうなるか。

一番分かりやすいのは「Gmail」だろう。

「アウトルック」や「サンダーバード」といった“メーラー”は不要。
極端なハナシネットカフェのパソコンからでも、ブラウザからサイトにアクセスして、IDとパスワードで認証されるとメールが確認できる、といった流れになる。

これは便利だ。

そのむかし出入りしていた会社の支店長さんは、自分宛てのメールを全て「Yahoo!メール」に転送して、巡回先の営業所からチェックしていたが、後にセキュリティの問題から物凄く怒られていた。
時代を先取りしすぎてしまったみたいである。

ただ、さらに“プラスアルファ”が無ければ、“クラウド”は“スマート”にならない。
政府が提唱するのは、“スマート・クラウド”なのである。

グーグルの“答え”は、ズバリ“検索”なのだそうだ。

先日、「Yahoo!がついに検索でグーグルと提携」というニュースが流れた。
検索シェアを二分する2つの統合により、日本の検索もついに“グーグル”の独壇場となったのである。
(まぁ、MSの西脇氏は「Bing」を強く勧めていた、が。w)

ともかく、検索機能においては世界トップクラスの“グーグル”が提供する“Gmail”を利用することにより得られる“メリット”というのは、やっぱり“検索”なのだそうだ。

曰く、

「メールは保存しない。検索する。」

なんでも、25GB割り振られたメール容量というのは、通常の人なら10年分に相当するらしく、その10年分のメール内容を「キーワードからコンマ何秒で一発検索可能」というのが、“クラウド”にすることの“プラスアルファ”となるのだとか。
(ちょっと前に、Gmailにも広告配信するとかで、“中の人”が騒いでいましたよね。)

そうそう、「最近の若い人」というのは、ファイルを保存するときに“フォルダ分け”とかしないんだそうな。
というのも、ギガ単位の記憶容量が“当たり前”の世代だから、保存するファイルも膨大なものになり、いちいち“フォルダ分け”しておいたトコロで、ドコにナニがあるかさっぱり分かんないし、覚えても居られない

だから、何でもかんでも“マイドキュメント”に保存しておいて、使うときは検索・・・

この手法は“メール”にも当て嵌められるらしく、これで

「あのメールどこだっけ?」

は一発で解消できるのだとか。
(ファイルもメールも、未だにフォルダ分けしてたよ(´д`)ママン…)

そうそう、黒柳徹子は「ワタシの人生の3分の1は“探し物”をしている」と言っていたけど、実際ビジネスの場面でもそんなものなのかも知れないです、ハイ。

次に“ファイル共有”。

むかしYahoo!の「ブリーフケース」にファイルを色々(内容はヒミツ。w)置いといて、仲間内でIDとパスワード回して共有とかしていたけど、もちろんそんなローテクな“ファイル共有”ではありましぇん。

参加メンバーそれぞれにアクセス権限の付与が選択できるし、グループ分けしておいて“グループごとに付与”なんてのもできる。
もっと言うと、IDごとにアクセスできるIPアドレスを指定なんてなコトまでできるらしい。

らしいが、・・・

たぶん、実際に使い勝手が良いのはIBM・Lotus Knows.の“ゲストアカウント”機能だろうなぁ。
ある特定のプロジェクトに対してのみ、無料で“制限アカウント”を付与できる、みたいな。

これでナニができるかっていうと、例えば「予算表」ね。
“平成23年度予算”みたいなエクセルのファイルが配布されて、各営業所が自分のシートに次年度予算を入力する。
で、戻ってきたものから特定のシートをコピペして、・・・
売り上げが足りねぇ、経費を削れ、散々すったもんだの挙句、フォルダには同名のファイルが無数に散らばり、ファイル名は“平成23年度予算(8)”みたいな無残な姿に。
なんてな経験、皆さんもきっとおありのことでしょう。

これが、“クラウドでファイル共有”すれば解消できる。
たとえ100パーでなくても、多少は改善する。
そういうコトなのでありました。
(計算式壊すバカに散々泣かされたよ(´д`)ママン…)

さらには“Web会議”。

うーん。

コレ使ったコトないから、いまいちイメージ湧かないんだけど、取引先とWebチャットできるって、そんなに便利なコトなのか?

ともかく、

“電話”と“メール”の中間的な存在として、

活用して頂きたいのがこの“Web会議”なんだそうだ。

ちなみに、“クラウド”は“Cloud”であって、「頭の上にある“雲”」みたいなイメージなんだとか。
対義語は“On-Premise(オンプレミス)”。

クラウド”について議論していると頻繁に“オンプレミス”という単語が出てくるから、把握しておかないとハナシに付いていけなくなります。


そんなワケで、実際“クラウド”に移行するとなると問題になるのが、

オレのエクセルファイルはどうなっちゃうの!?

というオッサンの存在。

その点、

「エクセル“みたいなの”が動きます」

という他社に対して、

「エクセル“そのもの”が動きます」

マイクロソフトが、一歩リードした感のあるクラウド市場。

実際、“アウトルック”よりも“グーグルカレンダー”のほうが使い勝手が良いのは分かるが、・・・

な、今日この頃なのである。